「院試は何校受ければよいのか」と迷っていませんか。
結論は、まず1〜3校で検討することです。
1校、2校、3校のどれが正しいかは、人によって違います。
判断材料は、準備時間、科目の重なり、進学意思です。
この記事は、受験校数を決める判断に役割を絞ります。
5分で使える診断表と、4校目を加える条件を示します。
面接で併願状況を聞かれた時の答え方も解説します。
併願できるか、出願日程をどう組むかは別の論点です。
大学院の併願可否と複数受験の注意点で確認してください。
制度と日程は、2026年8月4日に公式情報で確認しました。
1〜3校と診断表は、ESCAPE独自の実務目安です。
大学の公式基準や、合格を保証する数値ではありません。
院試は何校併願する?最初に結論
受験校数は、1〜3校の範囲で考えるのが現実的です。
ただし、校数より「準備できるか」を優先してください。
| 受験校数 | 向いている状況 | 決める前の条件 |
|---|---|---|
| 1校 | 内部進学、本命以外へ進まない | 不合格時の進路を決めている |
| 2校 | 第一志望と現実的な併願先がある | 科目と研究分野が大きく重なる |
| 3校 | 外部受験、難関校、日程を分けられる | 3校すべてに進学意思がある |
| 4校以上 | 同じ準備を転用できる特殊な場合 | 書類、面接、費用を管理できる |
多く受ければ、単純に安全になるわけではありません。
過去問、英語、面接の準備は校数分だけ増えます。
研究計画書を別々に作るなら、負担はさらに重くなります。
校数を増やして、本命対策が薄くなるのは逆効果です。
1校でよいのは不合格後の進路が明確な人
1校受験は、無謀と決まっているわけではありません。
進学先を一つに絞る理由が明確なら、合理的です。
内部進学で情報を十分に得ている人が該当します。
その研究室以外へ進む意思がない人も候補です。
ただし、不合格時の進路を先に決めてください。
就職、留年、翌年受験、追加募集を比較します。
追加募集は、実施されない年度もあります。
1校に絞ることと、代替案を持たないことは別です。
2校は準備の深さを保ちやすい
2校なら、第一志望と併願先を深く調べられます。
専門科目や英語要件が近い組み合わせが理想です。
研究テーマも、同じ問題意識で説明できる範囲にします。
志望理由の中心は共通でも構いません。
各研究室を選ぶ理由だけは、個別に作ってください。
3校目は合格したら進学できる場合だけ加える
3校目を「受かりやすそう」で加えないでください。
合格しても進まない大学院なら、保険になりません。
検定料と準備時間を消費するだけです。
研究室、生活費、入学後の進路まで確認します。
私が併願相談で最初に聞くのも、この点です。
「合格したら進学できるか」に答えられない候補は外します。
併願校数を決める6つの条件
校数は、六つの条件を一校ずつ確認して決めます。
一つでも致命的な問題があれば、候補から外します。
| 条件 | 確認する資料 | 候補から外す状態 |
|---|---|---|
| 研究室適合 | 教員ページ、論文、研究室訪問 | 研究したいテーマを扱えない |
| 出願可否 | 当年度の募集要項 | 併願禁止、入学確約に反する |
| 日程 | 出願から入学手続までの日程 | 試験日や手続判断が衝突する |
| 準備の重なり | 過去問、英語要件、提出書類 | 新しい科目を一から学ぶ |
| 費用 | 検定料、学費、交通・宿泊 | 入学料を含めて用意できない |
| 進学意思 | 自分の比較表 | 合格しても進む可能性がない |
第一志望だけに丸が付いても、併願戦略になりません。
第二志望にも、入学後の研究生活を想像できる必要があります。
志望校の比較軸は、大学院の志望校を決める16基準でも整理できます。
最初に受験候補を三つまで出す
最初から一校へ絞る必要はありません。
研究テーマが近い候補を、三つまで出します。
大学名ではなく、教員と研究テーマから探してください。
候補が多い時は、最近の論文を一本ずつ読みます。
自分の関心と接点がない候補は外してください。
受験できるかと進学できるかを分ける
試験日が重ならなければ、受験はできるかもしれません。
しかし、合格後に進学できるとは限りません。
下宿費用、指導方法、研究設備も確認が必要です。
入学手続期限までに、費用を用意できるかも見ます。
「受けられる大学院」を数えるだけでは不十分です。
受験校数を確定する前に併願可否だけ確認する
この記事では、校数の決め方に集中します。
ただし、数に入れる前に出願可能かを確認してください。
同じ大学内でも、複数専攻へ出せない場合があります。
推薦選抜では、入学確約が条件になる場合もあります。
候補を数える前に、当年度の募集要項を開きます。
| 確認語 | 候補から外す条件 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 併願・重複出願 | 希望する組み合わせが禁止 | 別の候補へ入れ替える |
| 専願・入学確約 | 進学意思と条件が合わない | 選抜区分を見直す |
| 試験日・予備日 | 第一志望と重なる | 同時受験できない前提で絞る |
細かな確認手順は、大学院は併願できる?複数受験の注意点へまとめています。
ここで残った候補だけを、以降の診断で1〜3校へ絞ります。
1校・2校・3校を決める5分診断
候補ごとに、次の五項目へ丸を付けてください。
丸が三つ未満の大学院は、受験校数に含めません。
この判定も、候補を比較するための独自目安です。

| 診断項目 | 丸を付ける条件 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 進学意思 | 合格したら進学を検討できる | 研究と生活を具体化する |
| 研究室適合 | 希望テーマを扱える | 教員ページと論文を読む |
| 科目重複 | 主要対策の大半を転用できる | 出題範囲を横並びにする |
| 準備時間 | 過去問と面接を各校分確保できる | 週単位の予定へ入れる |
| 費用 | 受験から手続判断まで用意できる | 上限額を先に決める |
五つ丸なら受験候補に残す
五つすべてに丸が付く大学院は、候補に残せます。
四つなら、欠けた条件を期限までに解消できるか見ます。
三つ以下なら、安心のためだけに追加しないでください。
倍率が低くても、研究室が合わなければ安全校ではありません。
受験校数は候補の上位から決める
診断後、丸の数と第一志望対策への影響で並べます。
一位だけなら1校、二位まで準備できるなら2校です。
三位も同じ準備を転用できる場合だけ3校にします。
四位以下は、第一志望の弱点対策を削るなら外してください。
志望校自体の比較は、大学院の志望校を決める16基準で行えます。
週の準備時間から受験校数の上限を決める
校数を増やす前に、第一志望の時間を固定します。
残った時間で、第二志望以降を準備できるか判断します。
| 追加作業 | 一校増やす時の確認 | 増やさない状態 |
|---|---|---|
| 過去問 | 時間を測って複数年解ける | 形式確認だけで終わる |
| 研究計画・志望理由 | 研究室ごとに理由を書ける | 大学名だけ差し替える |
| 面接 | 想定質問へ声に出して答える | 第一志望の練習時間を削る |
| 事務手続 | 締切と証明書を管理できる | 直前まで要項を読めない |
第一志望の時間は削らない
第二志望を加えて、本命の過去問が止まるなら逆効果です。
先に第一志望の週次計画を完成させてください。
余白へ追加校の固有対策を入れます。
入らなければ、その校は今回の受験数から外します。
追加校の固有対策だけを数える
英語スコアや基礎科目を共通利用できる場合があります。
一方、独自科目や発表形式は追加負担です。
共通部分ではなく、追加で必要な時間を見積もります。
固有対策が大きいほど、受験校数の上限は下がります。
試験科目と準備負担から校数を絞る
研究室が合っても、入試準備が分散しすぎると危険です。
科目、英語、書類、面接を並べてください。

主要科目を横並びにする
専門科目名だけでは、重なりを判断できません。
出題範囲と選択方法まで確認します。
同じ数学でも、専攻ごとに比重が違います。
英語も、TOEFL、TOEIC、独自試験で準備が変わります。
| 準備 | 共通なら増やしやすい | 異なると負担が増える |
|---|---|---|
| 専門科目 | 同じ分野、同じ選択方式 | 未履修科目を追加する |
| 英語 | 同じ外部スコアを使える | 別試験を受け直す |
| 研究計画 | 同じ問題意識を使える | 研究テーマを作り直す |
| 面接 | 同じ研究説明が中心 | 発表形式と時間が違う |
| 提出書類 | 証明書を共通利用できる | 独自様式が多い |
過去問を一度解いてから安全校と呼ぶ
倍率だけで、安全校を決めないでください。
過去問を時間内に解き、得点可能性を見ます。
一問も解けない科目があれば、追加時間が必要です。
その時間を、本命対策から取る価値があるか考えます。
過去問の探し方は、院試の過去問と解答の入手方法で確認できます。
4校目は準備時間が残る時だけ加える
4校目を加える前に、週単位の予定を作ります。
各校の過去問、書類、面接へ時間を配分します。
第一志望の弱点対策が削られるなら、追加しません。
校数を増やすより、落ちる原因を減らす方が先です。
費用で校数を決める時は上限額を先に置く
検定料だけで、受験校数を決めないでください。
交通、宿泊、証明書、入学手続の判断まで含めます。
一校ごとの見積額を出し、総額の上限を決めてください。
第二志望の手続が先なら、入学料が必要になる場合があります。
返金条件は、大学院ごとに異なります。
上限を超えるなら、準備が浅い候補から外します。
費用の都合だけで、研究室が合わない安価な候補を足しません。
面接で併願状況を聞かれた時の答え方
面接では、併願校や進学意思を聞かれることがあります。
嘘をつかず、研究軸から簡潔に答えてください。
結論・研究理由・進学意思の順で答える
最初に、併願の有無を答えます。
次に、共通する研究テーマを説明してください。
最後に、その大学院を選ぶ理由を伝えます。
大学名を列挙するだけでは、志望理由が伝わりません。
| 質問 | 避けたい答え | 答えの軸 |
|---|---|---|
| 他校も受けていますか | 何となく二校受けます | 近い研究分野で併願している |
| なぜ併願しますか | 全落ちが怖いからです | 研究環境を比較している |
| 本学は第一志望ですか | 場に合わせて嘘をつく | 事実と研究上の理由を話す |
| 両方合格したらどうしますか | 大学名で決めます | 研究、指導、手続期限で決める |
第一志望なら理由まで明言する
第一志望なら、最初にそう伝えてください。
続けて、研究テーマと指導環境を説明します。
回答例は、次の形です。
「はい、第一志望です。〇〇の研究を、△△の手法で進めたいと考えています。先生の研究と設備が最も合うためです」
「第一志望です」だけでは、根拠が不足します。
大学の知名度ではなく、研究上の理由を添えます。
第一志望と言い切れない時は嘘をつかない
まだ比較中なら、虚偽の回答は避けてください。
判断基準を具体的に伝えます。
「複数校を受験しています。研究テーマと指導体制を確認し、入学手続期限までに判断します」と答えます。
ただし、推薦で入学確約をしている場合は別です。
その要件に反する出願や回答はできません。
安全校や保険という言葉は使わない
面接で、受験先を「保険」と呼ばないでください。
合格すれば、その研究室で学ぶ可能性があります。
受験校ごとに、進学理由を用意してください。
質問に詰まった時の整え方は、院試面接で答えられない時の返し方も役立ちます。
合格後の手続は校数診断の時点で一度だけ確認する
複数合格後の判断は、併願全体の設計に属します。
この記事では、受験校数に影響する二点だけ確認します。
第一志望の発表前に、別の大学院の手続期限が来るか。
席を確保する費用を、上限額へ含められるかです。
辞退方法や返金条件は、併願全体の注意点で確認してください。
ケース別の受験校数
最後に、状況別の決め方を示します。
数字だけでなく、満たす条件を見てください。
内部進学で研究室も決まっている場合
1校でも成立しやすいケースです。
試験科目、過去問、面接情報を得やすいためです。
ただし、受入れと合格は同じではありません。
不合格時の就職や翌年受験も決めてください。
外部院試で難関校が第一志望の場合
2校を起点に考えてください。
第一志望と、研究・科目が近い併願校を組みます。
3校目は、日程と準備時間に余裕がある時だけです。
すべての候補で、研究室適合を確認します。
専攻を変える場合
校数を増やすより、基礎科目の不足を見ます。
併願校ごとに試験分野が違うと、準備が分散します。
同じ研究テーマを扱える二校へ絞る方が現実的です。
不足科目を短期間で補えるかも確認してください。
夏入試と冬入試を使う場合
時期を分けると、3校を検討しやすくなります。
夏の結果後に、冬入試へ修正できます。
ただし、冬入試が必ず行われるとは限りません。
募集枠と受入研究室を、公式ページで再確認します。
4校以上を考えている場合
一度、追加理由を紙に書いてください。
不安だけが理由なら、校数を増やしません。
各校の過去問を解き、面接回答を作ります。
第一志望の対策時間が減るなら、候補を削ります。
四校すべてへ進学意思があるかも確認してください。
よくある質問
院試の併願で迷いやすい点に答えます。
最終判断は、志望年度の公式要項で行ってください。
院試は何校まで受けられますか
全国共通の上限で決まるわけではありません。
ただし、大学院独自の併願禁止があります。
同じ研究科内の重複出願を禁じる例もあります。
選抜区分ごとの募集要項を確認してください。
院試は2校受ければ安全ですか
2校受験だけでは、安全とは言えません。
同じ弱点があれば、両校で不合格になる可能性があります。
過去問、英語、研究計画、面接の弱点を直します。
第二志望へ進学できることも確認してください。
併願すると面接で不利ですか
併願している事実だけで、不利とは断定できません。
一方で、進学意思を確認されることはあります。
研究軸と、その研究室を選ぶ理由を答えてください。
推薦の入学確約には、必ず従います。
第一志望と嘘をついてもよいですか
事実と異なる回答は避けてください。
研究内容、指導体制、費用で比較中と伝えます。
第一志望なら、その理由まで明確に説明してください。
第二志望にも研究室訪問は必要ですか
合格後に進学する可能性があるなら、確認してください。
訪問が難しい場合は、説明会やオンライン相談を使います。
教員の論文、研究室運営、受入可否も確認します。
安全校は倍率で決めてよいですか
倍率だけでは決めないでください。
科目相性、研究室適合、費用を優先します。
過去問を解けない大学院は、安全校ではありません。
複数合格したらいつまでに決めますか
最も早い入学手続期限が基準です。
合格発表日ではなく、納付期限まで記録してください。
手続後の返金条件も、決める前に確認します。
まとめ
院試の受験校数に、全員共通の正解はありません。
1〜3校を起点に、自分の条件で決めてください。
1校なら、不合格時の進路を先に決めます。
2校なら、研究と科目が重なる候補を選びます。
3校目は、合格後に進学できる場合だけ加えます。
第一志望と安全校は、研究室適合で分けてください。
安全校は、簡単そうな大学院ではありません。
当年度の募集要項で、併願禁止を確認します。
推薦では、入学確約の条件も探してください。
日程表には、締切時刻と手続期限も入れます。
検定料だけでなく、入学料と返金条件も見ます。
面接では、併願を隠さず研究軸で答えてください。
嘘の第一志望ではなく、具体的な理由を伝えます。
校数を増やす前に、落ちる原因を減らしましょう。
参考にした公式情報
- 文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項及び大学院入学者選抜実施要項について」
- 東京大学大学院理学系研究科「2027年度修士課程入学案内」
- 東京大学大学院新領域創成科学研究科「2027年度修士課程学生募集要項」
- 札幌市立大学「2027年度デザイン研究科博士前期課程推薦選抜学生募集要項」
- 筑波大学「経営学学位プログラム博士前期課程2027年度募集要項」
情報は2026年8月4日に確認しました。
日程、納付金、返金、併願可否は変更されます。
必ず志望年度の募集要項と専攻案内を確認してください。


