- 睡眠も仕事も疎かにしたくない
- ベストコンディションで仕事をしたい
- 毎日気分良く起きたい
- 最高の眠りを手に入れたい
「どんな本?」
この本は、一流もこだわっている「眠り」の重要性と、正しい睡眠の方法を教えてくれる本です。
著書の岩田アリチカさんは、快眠術の専門家です。
睡眠環境、睡眠習慣のコンサルティングや、眠りに関する教育研修などを行っています。
寝具メーカーに入社後、独立し、日本を代表する睡眠の研究者らに師事し、睡眠研究機関と産業をつなぐ橋渡し役として活躍しています。
それでは早速、「一流の睡眠」をみていきましょう。
3つの「そうなんだ!」ポイント
- 睡眠時間を「帳尻合わせ」につかうな
- 日中に覚醒するための、理想の睡眠時間を知る
- 「眠くなるまでふとんに入らない」が鉄則
1. 睡眠時間を「帳尻合わせ」につかうな
意識している意識していないにかかわらず、睡眠時間を「帳尻合わせ」につかっているビジネスマンは多いのではないでしょうか。
ほとんどのビジネスマンは、飲み会や残業で、いつもより帰宅時間が遅くなっても、翌朝の出勤時間は変わりません。
すると、翌朝もきちんと出勤するためには、寝る時間が遅くなっても、睡眠時間を短くすることで対応する必要があります。
「今日は飲み会で遅くなったから、4時間しか寝れないや」
「ネットサーフィンしてたらこんな時間か。今日の睡眠は5時間だな」
あなたもこのような経験はないでしょうか?
このように、活動時間と異なり、睡眠時間はおろそかにされる傾向があります。
しかし、睡眠時間はロスタイムではなく絶対不可欠な充電時間です。
どんなにハイスペックなスマホやパソコンでも、充電が切れてしまえばただのハコであるのと同じように、人も眠りによって心身ともにしっかりチャージしなければ、必ず充電切れになり使いものにならなくなります。
一流のビジネスマンほど、効率の良いエネルギーチャージを得るために、とても貪欲です。
それは、眠りによるチャージの重要性を知っているからでしょう。
もしあなたが、「睡眠はそれほどこだわっていない」というのであれば、
睡眠時間を「帳尻合わせ」に使用せず、睡眠を中心に考えることで、より成果出せるビジネスマンになることができるはずです。
2. 日中に覚醒するための、理想の睡眠時間を知る
「毎日しっかり寝たほうが良い」
「睡眠時間を最優先で確保するべき」
耳にタコができるほど聞いてきたでしょう。
「じゃあ、何時間寝ればいいの?」
という疑問を、ここで解決しようと思います。
あなたは、「ショートスリーパー」「ロングスリーパー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「発明王と言われたトーマス・エジソンは、1日に3時間しか眠らなかった」
「アインシュタインは一日10時間寝ていた」
という話は有名です。
「ショートスリーパーになれれば、一日の活動時間が増えるのでは?」
と考える人がいると思いますが、ショートスリーパーかロングスリーパーかは、人の遺伝子レベルで決まっているそうです。
では、人は何時間眠るのが理想的であるのかの調査を、本書より2つご紹介します。
まず1つ目は、アメリカで行われた「睡眠時間と健康のリスク」の調査です。
この調査によると、成人は6時間半~8時間未満の睡眠が、もっとも疾病にかかりにくかったそうです。
また、2つ目の、日本の同様の調査によると、やはり7時間前後の睡眠の人がもっとも寿命が長く、4時間以下、または10時間以上の睡眠をとる人は死亡率が高かったそうです。
ある程度個人差はあるようですが、ショートスリーパーで有名なエジソンも、30分の昼寝を何回もとり睡眠時間を確保していたようですし、5時間以下の睡眠でベストパフォーマンスを維持できる人はかなり珍しいと思われます。
理想の睡眠時間は7時間前後。
最低でも6時間半の睡眠時間を確保すると決め、日中の活動時間を調節するようにしましょう。
3. 「眠くなるまでふとんに入らない」が鉄則
「ふとんにはいってもなかなか寝られない」
「目をつぶっても眠くなる気配がない」
このような悩みを感じたことのない人はほとんどいないでしょう。
「ぜんぜん眠れない」
「早く眠らないと」
このように、早く寝ようと焦ってしまうと、逆にそれがストレスになり眠れなくなってしまいます。
鉄則は、「眠くなるまでふとんに入らない」こと。
年齢とともに寝付きが悪くなるのは仕方のないことですが、ふとんに入って30分以上寝られないのであれば、一度布団から出ることをおすすめします。
また、ふとんの上でスマホを見るのは、なかなか眠れなくなる大きな原因です。
もちろん、読書やストレッチなども、ふとんの上ではしないようにしましょう。
このような悪習慣がついてしまうと、「ふとんの上はスマホを見る場所」と脳が記憶してしまい、ふとんに入っても眠気を催そうとしなくなってしまいます。
どうしても本を読んだりスマホをいじったりしたいのであれば、ふとん以外の場所で行いましょう。
そして、眠くなってきたらふとんに入る。
これを徹底することで、ふとんに入ってからの寝付きを改善することができます。
- 睡眠時間を「帳尻合わせ」につかわない
- 日中に覚醒するための、理想の睡眠時間を知る
- 「眠くなるまでふとんに入らない」が鉄則
まとめ
本書は、一流が実践している正しい睡眠の知識を学ぶことができる一冊です。
今までは、多くの人が「疲れを解消するために眠る」といった、睡眠に対し受けの姿勢でしたが、「より高いパフォーマンスを発揮するために眠る」といった、攻めの姿勢に変わってきています。
とくに、著名な経営者やエグゼクティブにこの傾向が強いと述べています。
「睡眠管理」はエグゼクティブの必須事項であり、その睡眠に対する姿勢を見習うことで、私達も高いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
睡眠時間はロスタイムではなく、絶対必要な充電期間であるということを忘れずに、質の高い睡眠に興味があるという人は、ぜひ一度、本書をチェックしてみてください。
「これは勉強に活かせる!」くろま式『なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?』から学ぶ勉強法
最後に、数々の勉強法の本を出版している私が、「読んだ本すべてを勉強に活かす」をテーマに、
「これは勉強に活かせる!」と思った内容をご紹介します。
勉強に全く関係のない、小説やマンガからも「勉強に活かせる内容」をご紹介していこうと思っています。
『なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?』から学ぶ勉強法は、以下です。
- 「ブレックファスト」勉強法
本記事では、朝食の有無がどのように勉強に影響を与えるのかを見ていきます。
「朝時間がない」「ダイエットしている」など理由は様々でしょうが、現代では朝食を食べない人が増えています。
平成25年の厚生労働省の調査によると、男女ともに20代がもっとも朝食を食べない率が高く、男性で30%、女性で25.4%であると本書で述べています。
そしてまた、本書では次のようにも述べています。
朝食は脳に活動のエネルギー源である糖質を補給するので、午前中の仕事に集中するための欠かせません
これは当然、仕事ではなく勉強も同じです。
脳の働きと朝食の関係を研究している東北大学加齢医学研究所の研究によると、毎朝規則正しい時間帯に起床し、しっかり朝食をとると、脳が活発になり、仕事や勉強の能率が上がるそうです。
同研究所のMRIを使った実験でも、朝食をとった人は、食べて1時間以内に前頭葉が活発に動き出し、課題への正解率が上がったといいます。
また、睡眠の観点からも朝食はとったほうがよいです。
「朝、出勤や通学まで朝食を食べている時間なんてない」
という方もいると思いますが、早起きして食べる、途中で買って食べるなど、毎日朝食をしっかりとるようにしましょう。
ちなみにですが、医学博士の牧田善二さんが書いた「医者が教える食事術」では、朝昼夜の食事量の理想の割合は「3:5:2」であると述べています。
そのため、食パン一枚、バナナ1本ではなく、しっかりとした食事を取るようにするのが良いでしょう。
勉強のやり方を工夫する方法ではないですが、確実に勉強効率を上げてくれます。
普段朝食を食べないという人ほど、ぜひ、実践してみてください。
[著書名] なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?
[著書] 岩田アリチカ
[出版社] すばる舎
[出版日] 2015/9/9
[項数] 184ページ
[目次]
はじめに
第1章 一流の人たちは今「睡眠」にこだわっている
第2章 夜は1日の終わりではなくスタート
第3章 最高の眠りを手に入れるための環境設定
第4章 やっぱり「朝時間」でハイ・クオリティの仕事ができる
第5章 睡眠リズムを整えていく2週間プログラム