- 「文系大学院生の就活が不利って本当?」
- 「文系大学院生が就活する際のポイントは教えて欲しい」
- 「進学することのメリット・デメリットとは?」
本記事では、上記のような疑問や悩みを解決していきます!
現在就活の時期を迎えている文系学生の多くが、このまま大学院に進むか、それとも就職活動を行うか迷っているのではないかと思います。
大学院に進めば専門的な知識を深められますし、高いレベルの研究へ没頭も可能です。
しかし、その一方で大学卒で就職した人との職歴の差も生まれてしまうので、すぐに結論が出せない難しい問題でしょう。
そこで、当記事では文系大学院生の就活について詳しく解説していきます。
現在大学院への進学か就職かで迷っている方は、是非参考にしてください。
【結論から先に】企業は文系大学院生を嫌煙する傾向にある
結論から先に申し上げると、企業は文系大学院生を嫌煙する傾向にあります。
大学院を卒業した程の知識を有している文系大学院生が、何故嫌煙されてしまうのでしょうか。
下記に、理由をまとめましたので見ていきます。
【文系大学院生が嫌煙されてしまう理由】
- 専門知識が就職に役立たない
- 年齢のバランスの問題
- コミュニケーション能力の不安
それぞれ、詳しく解説していきましょう。
嫌煙される理由①:専門知識が就職に役立たない
1点目の嫌煙される理由は、文系大学院で学んだ知識を即戦力として役に立てられないと言う点です。
これは、文系就活生全てに言える事ですが、文系は理系と比較して就職してすぐに役に立つスキルがありません。
勿論、法学部出身の文系就活生が法律事務所に入社して即戦力になるケースもあります。
しかし、研究職等が用意されている理系と比較すると、採用枠は極わずかと言えるでしょう。
これは、大学院に進学しても同じ事が言え、大学院に進んだ時間やコストに見合っただけの就職先が用意されていないのが、現実です。
更に、多くの採用担当は、文系大学院からの就活生の事を「研究熱心で勤勉な人」とは思わず「モラトリアム的な選択をした」という印象を持ちます。
学んだ時間以上の人材価値を見出してもらえないのが、文系大学院生最大の弱みと言えるでしょう。
嫌煙される理由②:年齢のバランスの問題
2点目の嫌煙される理由は、新卒の年齢バランスの問題です。
大学院卒の新卒は、通常の新卒より採用時の年齢が2~4歳高くなります。
この為、大学卒で入った新卒と比較すると、大学院卒の新卒は年齢は上なのに社歴は下とアンバランスな状態になってしまうでしょう。
人間関係が円滑に進む事に重きを置いた組織では、このような「年上部下」を嫌煙します。
勿論これは、理系の組織にも言える事ですが、理系の組織ではそもそも大学院卒の割合が多く、大学院卒の新卒が浮いてしまう事は、あまりないでしょう。
中には、面接時に何故就職せずに大学院に入ったのかを詳しく追及され、面接が不利になってしまうケースもあるので、注意してください。
嫌煙される理由③:コミュニケーション能力の不安
最後に挙げられる理由は、コミュニケーション能力の不安です。
これは、企業側や世間が文系大学院生に持っているイメージの問題にすぎませんが、文系大学院生と聞くと「1人の世界にこもりがち」という印象を受ける方がいます。
大学院で専攻した分野によっては、人と積極的に関わっていた方もいるかもしれません。
しかし、文系大学院生と聞くと、第一印象としては「コミュニケーション能力は大丈夫か」「協調性を持って行動できるのか」と思われてしまうでしょう。
文系の組織は、接客業や営業など理系の組織よりも協調性やコミュニケーション能力の高さを重要視します。
よって、コミュニケーション能力が人並みもしくはそれ以上でないと就職活動は難航すると言えるでしょう。
文系大学院では、専門的な文学や知識を学ぶので、人と共有できる機会も少なくなってきます。
文系の強みと言っても過言ではないコミュニケーション能力が発揮できないとなると、就職活動はかなり難しいでしょう。
【文系大学院?】迷った際に考えたい5つのポイント【就職活動?】
次に、大学院進学か就活かで迷っている方に、考えて欲しい5つのポイントを解説していきます。
現在、どちらの進路にすれば良いか決めかねている方は、下記の5つのポイントに着目すると、進路を決めやすくなるでしょう。
- 研究所の様子を見てみる
- 費用面の問題を考える
- 先輩の話を聞いてみる
- 自己分析する
- 就活をしてみる
それぞれ、詳しく解説していきます。
ポイント①:研究所の様子を見てみる
1点目のポイントは、研究所の様子を見てみるという点です。
大学院に進むと言う選択肢があるのであれば、何らかの研究したい分野や成し遂げたいことがあるはずです。
しかし、一口に研究と言っても自分の方針や進め方と大学院が相違していたら、何の意味もありません。
このようなミスマッチを避ける為、何度か研究所に訪れ、本当に自分のやりたいことが大学院でできるのか・自分の理想と大学院は異ならないのかを確かめてみましょう。
思っていた研究ができない大学院で2年間を無駄にしないようにしましょう!
ポイント②:費用面の問題を考える
2点目のポイントは、費用面を考えてみるという点です。
大学院に進学するという事は、就職が遅れてしまうだけでなく、費用が発生する事も忘れてはいけません。
大学院によってかかる費用は異なりますが、何十万から何百万円の費用がかかってしまう事は見込んでおきましょう。
学費は親に払ってもらえるという方は、あまり気にしなくても良いかもしれません。
しかし、自分でアルバイト等をし、学費をねん出する場合には「アルバイトに明け暮れて肝心の研究ができない」なんてケースも想定できます。
折角、大学院に進学しても満足のいく研究が出来なければ、元も子もないので、お金の問題はきちんと考えておきましょう。
ポイント③:先輩の話を聞いてみる
3点目に挙げられるポイントは、実際に文系大学院に進学し就職活動をした先輩に話を聞いてみるという点です。
大学院のOBやOGの中には、現在のあなたのように悩んだ結果文系大学院に進学し卒業した先輩がいるかと思います。
もし、その先輩に話を聞ける機会があるのであれば、是非一度就職活動について聞いてみましょう。
同じ道を辿った先輩の行きついた未来が明るいのであれば、大学院に進学しても良いという励みになりますし、逆に就活に難航して就活浪人になってしまっているのなら、大学院進学を踏みとどまれます。
勿論、最終的な判断を下すのは自分自身ですが、自分の選択した行く末を把握しておく事は、とても大切と言えるでしょう。
文系大学院へ進学したメリットやデメリット、就職した企業等を先輩に聞いて参考にしましょう!
ポイント④:自己分析する
4点目のポイントは、自己分析をするという点です。
これは、就活する場合にも大学院へ進学する場合にも大切な事と言えます。
自己分析をすることにより「自分はどのような仕事に適性があるのか」「何を成し遂げたいのか」「将来的なヴィジョン」を知れるでしょう。
これらをしっかりと把握すれば、自ずと進むべき道が見えてきます。
自己分析が苦手な方は、第三者の客観的な意見を取り入れるのがおすすめです。
自己分析は親や友人に客観的に添削してもらうことが、おすすめです。
身近な人にお願いするのが恥ずかしいという方は、就活エージェントを利用しても良いでしょう。
ポイント⑤:就活してみる
最後に挙げられるポイントは、とりあえず就活してみるという点です。
一般的に、大学院の試験の時期と就活の時期は異なるケースが多いので、進学か就職か決めかねている方は、まず就活をしてみましょう。
もしかしたら、企業説明会などの就活の過程でやりたい事や、就職したい企業が見つかるかもしれません。
万が一内定が出ても、興味を持てなければ辞退して大学院に進学すれば良いだけです。
また、とりあえず就職して、それでもまだ研究したい事があれば大学院へ進むと言った選択肢もありでしょう。
「就活をやらなかった」と後悔してからでは遅いので、大学院に進学する方向で考えていても、とりあえず就活する事を、おすすめします。
「とりあえず」という軽い気持ちでも良いので、一度就職活動を行っておくことは大変おすすめです。
自分が本当に大学院に適性があるかの確認にもなりますので、迷っているのであれば、就職活動は必ず行っておきましょう!
文系大学院に進学するメリットとデメリット
次に、文系大学院に進学するメリットとデメリットについて見ていきましょう。
まずは、メリットについてです。
文系大学院へ進学すると、下記のメリットが得られます。
- 勉強にのみ没頭できる
- 大学より教授との距離が近い
メリットは、勉強にのみ没頭できるという点です。
勉強に集中できるというのは、大学院へ進学する最大のメリットと言っても、過言ではないでしょう。
自分の好きな専門性の高い分野を自由に学べる時期は、人生の中でも極わずかです。
また、大学在学中よりも教授との距離感が近いのも大学院の特徴です。
集中力の高い若い時期に、好きな事に集中できるのは、この上ない贅沢と言えます。
しかし、一方で下記のようなデメリットも挙げられます。
- 将来に不安を感じる
- 2年という期間は意外と短い
それぞれ、詳しく解説していきます。
まず、1点目のデメリットは将来への不安です。
基本的には大学院に進学した後、修士課程修了後に博士課程に進学するでしょう。
しかし、博士課程を終え一般企業に就職したというケースは、殆ど聞いたことがありません。
なぜなら一般企業では、博士課程を終えていることを高く評価しないからです。
スキルを活かすためには、大学の講師等が選択肢に入りますが、人脈がないと就職が難しい狭き道です。
このように、文系大学院への進学は将来の不安が常に付きまとうでしょう。
次に、大学院の2年という期間は思った以上に短いというデメリットです。
実際に文系大学院に進んだ方の中で稀に、2年間では何もできなかったという声を聞きます。
「もっと研究ができると思ったのに、慣れるまでに時間がかかった」
「研究する時間がなく、殆ど修士論文執筆で終わってしまった」
このような場合、こんなことなら就職しておけば良かったと後悔するかもしれません。
進学も就職も、それぞれに一長一短があります。
後から後悔することの無いよう、メリット・デメリットをしっかりと把握しておきましょう。
【注意】文系大学院に進学するなら持っておきたい心構え
最後に、文系大学院に進学するなら、考えておきたい心構えについて、解説して終わります。
当記事をここまで読んで「それでも文系大学院に進学したい!」と思う方も、勿論いるでしょう。
しかし、冒頭でも申し上げましたが、文系大学院に進学するのはコストも時間もかかり、就職は有利に働きません。
いざ文系大学院卒で就活を行った際に、不利に働かないよう下記を念頭に置いておきましょう。
- 目的を定めておく
- 将来のヴィジョンを持っておく
それぞれ、詳しく解説していきます。
心構え①:目的を定めておく
1点目の心構えは、目的を定めておく点です。
文系大学院に進学して、就職活動を行った場合、面接官に高い確率で聞かれるのが「何故、就職せずに大学院へ進学したのか」という質問です。
この質問に上手く答える事ができないと「就職したくないから、大学院へ進学した」「目的意識がない」という印象がつきやすいので、気を付けましょう。
企業は、能力や学力のみで人材を判断するのではなく、目的意識や向上心の高さも評価します。
この為、大学院に進学するからには、就活の際にPRできる何らかの功績を残せるようにしておく必要があるでしょう。
大卒の就活生と、大学院卒の自分の決定的な違いを明確にアピールする必要があります。
心構え②:将来のヴィジョンを持っておく
2点目の心構えは、将来のヴィジョンをしっかりと見据えておくという点です。
上の項でも再三解説しましたが、文系大学院に進学したからと言って就活が有利に働くわけではありません。
むしろ、大卒の就活生より社会に出るタイミングが遅いので、不利に働く事もあるでしょう。
この点をしっかりと念頭に置き、万が一大学院卒業後に就職先がなかったケースも考えておくべきです。
具体例を挙げると、大学内や研究室内でのコネクションで就職する等が挙げられます。
理系大学院生とは異なり、研究室推薦の数が少ないので、険しい道になるかもしれません。
しかし、大学院に進む前に必ずリスクヘッジの意味も込めて、将来のヴィジョンをしっかりと考えておきましょう。
文系大学院へ進学し、専門性を深める事は大変素晴らしいですが、リスクも多くあります。
将来的に、文系大学院へ進学したことを後悔しないように、今後のヴィジョンをしっかりと考えておきましょう。
文系大学院へ進学する前に、とりあえず就活するのがおすすめ!
当記事では、文系大学院へ進学する注意点やメリット・デメリットについて、詳しく解説していきました。
当記事で解説したことを、おさらいします。
【文系大学院生が嫌煙される理由】
- 専門知識が就職に役立たない
- 年齢のバランスの問題
- コミュニケーション能力の不安
【進学が就活か迷った際におさえたいポイント】
- 研究所の様子を見てみる
- 費用面の問題を考える
- 先輩の話を聞いてみる
- 自己分析する
- 就活をしてみる
【文系大学院進学のメリット】
- 勉強にのみ没頭できる
- 大学より教授との距離が近い
【文系大学院進学のデメリット】
- 将来に不安を感じる
- 2年という期間は意外と短い
価値観は人それぞれなので、一概には言えませんが「何かを犠牲にしても、どうしても研究したい何かがある」この様な志を持つ方以外は、一度就活をしてみる事がおすすめです。
大学院受験の時期はインターンや企業説明会の時期と異なるケースが多いので、社会の事をしっておく意味でも積極的に参加してみてください。
万が一、就活した結果大学院に進学することになっても、就活で得た経験は今後の強みになるでしょう。
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