- 「なぜ、文系の就活は辛いと言われるの?」
- 「文系でも就活を乗り切る方法が知りたい!」
当記事では、上記のような疑問や悩みを解決していきます!
大学在学中にスキルや専門的知識を学べる理系に対して、仕事で即戦力になるスキルを学びにくい文系は「就活が難航する」「就職に不利」と言われる事が多くあります。
しかし、文系ならではの弱みを理解し、強みを上手く活かす事により、就活を上手く乗り切れる事はご存知でしょうか。
当記事では、文系の就職の乗り切り方について詳しく解説していきます。
現在、就活に悩んでいる文系の就活生は是非当記事を参考にしてくださいね。
文系の就職活動と理系の就職活動は何が違う?
はじめに、文系の就職活動と理系の就職活動の違いを簡単に解説していきます。
結論から先に申し上げると、実は文系と理系の就職活動はスケジュール自体には大きな差はありません。
文系も理系も、会社説明会やエントリーシートの記入からはじまり、選考・試験・面接を経て内定が出ます。
では、就職活動におけるスケジュールが同じであるのに、何故文系の就職活動は大変であると言われてしまうのでしょうか。
その答えは、文系の就職活動にありがちな4つの要因にあります。
次の項で詳しく見ていきましょう。
文系の就活が辛いと言われる4つの理由
冒頭でも少し触れましたが、文系の就職活動が辛いと言われるのには理由があります。
文系の就活が辛いと言われる理由は、大きく分けると下記の4つの要因があるからです。
- ライバルの数が多い
- 理系と比較してスキルがないケースが多い
- 採用の枠が少ない
- 学校推薦がない
それぞれ、詳しく解説していきます。
文系の就活が辛い理由①:ライバルの数が多い
1点目の辛い理由は、ライバルの数が多いという点です。
文系と理系の学生の割合は、一般的に文系7割で理系3割と言われています。
日本では圧倒的に文系の学生が多いので、いざ就職活動をしようと思ってもライバルが多いので、単純に求人倍率が上がり就職活動が難航しやすいのでしょう。
文系の就活が辛い理由②:理系と比較してスキルがないケースが多い
次に挙げられるのが、文系で学んだ学問をそのまま就職にスキルとして活かせないという点です。
理系は研究成果や、在学中に学んだプログラミング言語等をそのまま実務に活かせます。
しかし、文系の場合には法学部に在学していても法律事務所に入社しない場合にはスキルを発揮できませんし、経済学部に在学していたとしても会社に入っていきなり経営に携われるわけではありません。
面接時の自己PRとして即戦力になれることは大きな強みですが、文系の場合強みにできるスキルが少ない事から就職が辛くなると言われているのでしょう。
即戦力になれるスキルがないので、自己PRの作成に難航してしまうのも文系就活生の特徴と言えるでしょう
文系の就活が辛い理由③:採用の枠が少ない
3点目の理由は、採用枠の少なさです。
理系の就活生は、就職先の選択肢が多く技術職からも文系職からも選択できる余地があります。
しかし、文系の就活生を採用する技術職と言うのはごく稀で、殆どの文系就活生は文系職から採用枠を獲得する事になるでしょう。
実際に、株式会社リクルートキャリアの就職みらい研究所が行ったデータによると、2020年の文系の内定率は76.9%であるのに対して、理系の内定率は90.8%となっており、文系の採用枠の少なさが感じられます。
また、昨今では文系職の定番と言われていたオフィスワーク・デスクワークがAIにより消失しつつあると言われています。
具体例を挙げると、書類の整理や、お金の入出金手続きなどです。
これらの作業は、以前は全て手動で行っていましたが今ではPC1台あれば操作可能です。
AIの急速な発達により、今後更に文系の採用枠は減少していく事が予想されます。
文系の就活が辛い理由④:学校推薦がない
4点目の理由は、文系は理系とは異なり学校推薦という就活の方法がないからです。
理系では、「研究室推薦」「学校推薦」という枠が設けられており、これらの推薦枠さえもらえれば特別な就職活動を行わなくとも内定をゲットできるケースがあります。
しかし、文系にはこれらの枠はなく、全て自力で就職活動に励まなければならないのです。
文系が就活を乗り切る3つのポイント
ここまで、文系の就活が辛いと言われる理由について解説していきました。
辛い理由は挙げればキリがありませんが、しっかりと文系就活のポイントさえ押さえておけば、心配する必要はありません。
文系就活を乗り切るには、下記の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 自己PRで他の就活生に差をつける
- 付加価値をつけておく
- ポテンシャルで勝負する
それぞれ、詳しく解説していきます。
就活を乗り切るポイント①:自己PRで他の就活生に差をつける
1点目のポイントは、自己PRで差をつけると言う点です。
文系の就活では、自己分析を丁寧に行いしっかりと企業に的確な自己PRができるかどうかで勝敗が変わってきます。
自己分析は非常に時間がかかりますが【これまで成し遂げた事】【自身の強みとその根拠】【この強みをどう企業で活かせるか】この3点に重点を置き、根拠を感じられる構成にすれば面接官に効果的なPRができるでしょう。
自己PRが上手くいかない場合には、親や友人など第三者にチェックしてもらう事がおすすめですよ
就活を乗り切るポイント②:付加価値をつけておく
2点目のポイントは、自分に学歴以外の付加価値をつけておくという点です。
付加価値と言うと難しく聞こえますが、簡単に言うと資格や免許の取得をしておくという事です。
文系の就活に役立つ、おすすめの資格や免許をいくつかピックアップしてみましたので、参考にしてください。
【文系の就職活動におすすめの資格・免許】
- 普通免許
- ファイナンシャルプランナー
- ITパスポート
- TOEIC
- 簿記
それぞれ詳しく解説していきます。
おすすめの資格・免許①普通免許
1点目のおすすめの付加価値を付ける方法は、普通免許を取得しておく事です。
実は文系職の代表格とも言える「営業職」は外回りや、クライアントの元へ訪れる等、車を使用するケースが多く、普通免許の取得を必須としている企業もあります。
「営業職に就くつもりはない」と言う方でも、将来免許が役に立つという機会は必ずと言って良いほど来るので、取得しておいて損はないでしょう。
おすすめの資格・免許②ファイナンシャルプランナー
2点目におすすめの付加価値を付ける方法は、ファイナンシャルプランナー資格の取得です。
ファイナンシャルプランナーの資格は、取得するための受験資格もなく、気軽に挑戦できます。
また、企業とお金は切っても切り離せない関係にあるので、お金の知識であるファイナンシャルプランナーは、どのような職種でも重宝されます。
ファイナンシャルプランナーの資格は3級からありますが、3級では難易度が低く付加価値になるとは言い難い為、最低でも2級以上を取得しておきましょう。
おすすめの資格・免許③ITパスポート
次におすすめしたい付加価値の付け方は、ITパスポート資格の取得です。
ITパスポートとは、AIやloTなどの技術やITに関する知識を有している事を証明する国家資格です。
国家資格なので、難易度は決して低くはありませんが、月に1〜3回程度の頻度で試験が実施されているので、何度でも挑戦ができます。
ITパスポートを取得しておけば、文系職のみでなく開発などの理系職も候補に入れられ、選択肢が増えるので大変おすすめです!
おすすめの資格・免許④TOEIC
英語検定として知名度の高いTOEICも付加価値をつけるのに、おすすめの資格です。
直接英語に関わる業界でなくとも「国際化の為に取得した」と自己PRすることで、面接官に先見の明がある人材・勤勉である人材という印象を持たせられるでしょう。
また、ベンチャー企業や商社では、TOEICのスコアが選考基準になることも少なくないので、志望する業界によっては必ず取得しておきたい資格と言えます。
TOEICで自己PRするには、最低でも800点のスコアは取得しておきましょう!
おすすめの資格・免許⑤簿記
最後におすすめしたい付加価値の付け方は、簿記の資格を取得するという方法です。
簿記はITパスポートと同様に、大学生に人気の資格の1つで短期間で安価に取得できるので、時間やお金がない方にもおすすめです。
簿記の資格は3級でも通用するケースもありますが、自己PRとして使いたいのであれば最低でも2級は取得しておきましょう。
簿記や公認会計士・税理士といった会計系の資格を持つ人材は、どの企業も求めているので、金融系に進む予定がなくとも取得しておいて損はない資格と言えます。
就活を乗り切るポイント③:ポテンシャルで勝負する
最後に挙げられるポイントは、ポテンシャルで勝負するという点です。
理系とは異なり、文系で学んだことは就活でのアピールに向きません。
この為「熱意」「自己PR」「コミュニケーション能力」等があり、今後企業にとって役に立つ人材になるというアピールをしましょう。
具体例を挙げると、サークルや部活動で活躍した経験や、バイト先で学んだことなどです。
これらの実績を踏まえて、自分のポテンシャルと共に、人間性を伝えられる自己PRを作成すると効果的です。
文系の就職は、潜在能力や今後の成長を期待した「ポテンシャル採用」も多いので、スキルがない方はポテンシャル採用を狙っていきましょう!
文系の就職活動ならではのメリット
文系の就職活動は、理系と比較して競争率が高いという特徴がありますが、その一方で理系の就職活動にはないメリットも存在します。
文系の最大のメリットは、就職活動に充てる時間が十分にあるという点です。
文系学生の場合、1年生・2年生の時に通常通り滞りなく単位を取得しておけば、大学3年次には殆ど必須講義はなくなります。
つまり、就職のエントリーが開始するまでの1年間全てを、企業研究・自己分析・インターンへの参加・資格の取得に取り組めます。
理系学生の場合、大学3年次でも必須講義が存在したり、研究を発表しなければなりませんので、時間が十分にあるのは文系学生のみの特権です。
スキル面のみで言うと文系学生は不利ですが、それをカバーできる程の時間を有しているのも文系学生の特徴です。時間を有効に利用して内定を勝ち取りましょう!
学部別にご紹介!文系でも就職に有利な職種
最後に、文系でも就職に有利に働く職種を学部別にご紹介して終わります。
文系の学問で得たスキルは、理系と比較すると就職に役に立つスキルとは言えませんが、自分の学部で学んだことを活かせる職種もあります。
現在、どの業界に進めば良いのか迷っている方は是非参考にしてください。
おすすめの職種①:法学部におすすめの職種
現在、法学部に通っている就活生には下記の職種がおすすめです。
- 金融業界
- 商社
- コンサルティング業界
法学部は、法律に関する知識を学べると共に政治やビジネスについても学ぶことができる学部です。
この為、弁護士や裁判官と言った法曹界の就職を目指すほかに、法律の知識が重宝される金融業界や、企業のトラブルを解決するコンサルタントと言う道も選択できるでしょう。
また、法学部出身のOBが多い業界として有名なのが商社です。
商社というと、法学部よりも経営学部や商学部のイメージが強いかもしれませんが、実は法律の知識を要する機会が非常に多いので、法学部出身であることは有利に働きやすいでしょう。
おすすめの職種②:経済学部におすすめの職種
経済学部では文系の中でも、就職に強い知識を学べる学部と言われており、下記の職種への就職が有利です。
- 銀行
- メーカー
- 商社
上記でご紹介した法学部におすすめの就職先と類似していますが、法学部より世の中のお金の流れを把握している事から、金融系からメーカーまで幅広い業界から重宝されます。
また、経済学部出身の学生がメーカーで就職した場合「商品企画」や「マーケティング部」に配属されるケースが多いようです。
せっかく学んだ経済の知識なので、是非就活に活かしてください
おすすめの職種③:文学部におすすめの職種
最後に、文学部におすすめの職種をご紹介します。
文学部は、法学部や経済学部と比較すると「就職先がない学部」だと言われることがありますが、実際はそんなことはありません。
文学部で得た知識は、下記の職業で活かせます。
- 新聞・出版業界
- 外資系企業
- 教育関係
1点目に文学部のイメージに近い「新聞・出版業界」です。
新聞・出版業界では、新聞社や雑誌での取材・編集・構成・執筆が主な業務となります。
文学部出身であれば、普段から本を読んだり文を書くことが得意であると自己PRしやすいので、新聞・出版業界への就職が有利に働くでしょう。
また、大学在学中に語学も学んでいた場合、外資系企業や教育関係への就職も目指せます。
教職課程を選択しておらず、教職免許がない場合でも「大学職員」と言った選択肢があります。
大学職員は倒産のリスクがなく、平均年収も高い為大変おすすめの職種です
文系の就職活動は、沢山の時間を有効に使い自己分析や企業研究を高め、乗り切ろう!
今回は、文系の就職活動が辛い理由や、辛い就職活動を乗り切るポイントについて詳しく解説していきました。
当記事をまとめると、下記のような事が解りましたね。
【文系の就職活動が辛いと言われる理由】
- ライバルの数が多い
- 理系と比較すると即戦力になるスキルがない
- 採用枠が少ない
- 学校推薦がない
【文系の就職活動を乗り切るポイント】
- 自己PRで他の就活生と差をつける
- 付加価値をつけておく
- ポテンシャルで勝負する
文系の就職活動も理系の就職活動も、それぞれメリット・デメリットがあります。
一見すると、デメリットが多く辛いと思いがちな文系の就職活動ですが「時間が沢山ある」事が文系の最大の強みと言えます。
「自分にはスキルがない、、」と、就活をあきらめる前に、空いた時間を出来る限り企業研究・自己分析・資格の取得などに充てましょう。
自身を万全な状態にしておくことで、就職活動の辛さは軽減できるのでまずは時間を有効につかる為のスケジュール管理から行っていきましょう。
スケジュール管理や時間の有効な使い方が難しい方や、有効な自己PRの作成方法が解らないと言う方は、一度就職エージェントの力を借りてみるのも良いでしょう。
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