- 「研究計画書が全然書けないよ…」
- 「研究計画書の書き方が知りたい」
本記事では、このような悩みや疑問を解決していきます!
研究計画書とは?受験生の3つの悩みも
・大学院入学後の研究計画をまとめたもの。書類審査のときだけでなく、面接でも非常に重要な役割をもつ
研究計画書が書けないといっても、いくつか理由がありますよね。
院試の受験生によくある、”研究計画書の悩み”を3つ紹介します。
「当てはまるかも!」と思ったら、しっかりと研究計画書の書き方とポイントを熟読するようにしてくださいね。
悩み①:なにを書けば良いのか全くわからない
大学院受験生の研究計画書の悩みの1つめは、「なにを書けば良いのか全くわからない」です。
- 「そもそも、研究計画書ってなにを書けば良いのか全くわからないです」
このように、『漠然としているやりたい研究』すらないという人は意外といます。
対策は、以下の2つです。
1. 改めて研究室を選び直す
2. 研究室、教授について徹底的に調べる
詳しく見ていきます。
改めて興味のある分野から研究室を選び直すのも1つの手段です。
興味がない研究分野だと研究計画書を書くのはかなり難しいですが、興味がある研究分野だと意外とスラスラ書けたりします。
研究室テーマとマッチする研究室の探し方は、こちらを参考にしてください。
>>研究テーマとマッチする研究室の探し方【5ステップでOK】
研究室や教授について徹底的に調べるのは、受験するなら必須です。
『最近の研究テーマ』『教授の専門分野』の2つは徹底的にまとめるのがいいですよ。
「〇〇教授がいるから〇〇研究室に行きたい」というのが一般的なので、類似した研究室と差別化できるポイントまで徹底的に調べてみてください!
研究室訪問を利用するもの1つの手段ですね。
- 「大学2,3年生に多い悩みですね。すでに4年生だよという人は、あまり時間がないので急いで対策する必要があります!」
悩み②:抽象的な研究内容しか出てこない
大学院受験生の研究計画書の悩みの2つめは、「抽象的な研究内容しか出てこない」です。
- 「やりたい研究テーマはあるけど、研究背景、目的や具体的な研究手法が思い浮かびません」
研究室も決め、いざ研究計画書を書こうと思ったときにこのように悩む人が多いです。
要するに、やりたい研究テーマはなんとなくあるけど、研究計画までは書けそうにないという状態ですね。
このような人におすすめの対策はこちらです。
1. 関連する研究論文を読む
研究テーマや、研究に関連するキーワードで論文を検索し、片っ端から読んでみるのがおすすめです。
もちろん、関係なさそうと思った論文は最後まで読む必要はありません。
同じテーマであれば、研究背景や目的が近いことは多いですし、選考研究として使用し、足りない部分を中心に研究計画を立てることもできます。
論文を読むためにおすすめのサイトは、『Google Scholar(グーグルスカラー)』『J-Stage』『CiNii(サイニー)』ですね。
この3つを使いこなせれば、ほぼ困ることはないと思います。
アブストラクトしか読めない論文でどうしても全文読みたい場合は、大学図書館に行って探してみるのがおすすめです!
ちなみに、国公立の大学図書館であれば、地元の人はだれでも利用できるはずです。
悩み③:書き方や形式がわからない
大学院受験生の研究計画書の悩みの3つめは、「書き方や形式がわからない」です。
- 「研究計画書を書いてみたけど、わかりにくいし読みづらい文章になってしまいます」
研究計画書に関する悩みの最後の段階は、研究計画書の書き方、形式がわからないというものです。
研究計画書は、専攻によっては『A4用紙1枚以内』と指定されることもあります。
同じ内容の文章でも、スッっと内容が頭に入ってくることもあれば、全然頭に内容が入ってこないこともありますよね。
研究計画書の書き方によっては、評価が180度変わるといっても過言ではないので、しっかりとわかりやすい研究計画書を心がけましょう。
- 「院試に合格するためにも、研究計画書の書き方やポイントをしっかりと見ていきましょう」
研究計画書の書き方は?7つの項目とポイント
研究計画書は7つの項目に分けて構造化することで、読む方もスッと内容が頭に入ってきやすくなります。
① 研究題目(研究テーマ)
② 研究背景
③ 研究目的
④ 研究方法
⑤ 期待される成果
⑥ 研究スケジュール
⑦ 参考文献
それぞれの項目別のポイントも合わせて、1つずつ見ていきます。
書き方①:研究題目(研究テーマ)
研究計画書の書き方(項目)の1つめは、「研究題目(研究テーマ)」です。
・研究のタイトル。研究内容を要約して1文にまとめたもの
研究題目は、はじめに目につく一番大切なポイントです。
研究題目だけで、研究内容がしっかりとイメージできるようにする必要があります。
研究題目は研究計画書に書いたことの要約になるので、研究題目は、研究計画書の一番最後に考えるのがおすすめです。
頭が整理されていないまま無理やりタイトルを考えるよりも、研究内容を網羅したタイトルが思い浮かぶはずです。
- 「学術論文のタイトルは、40,50文字を超えているものも多いです。始めは文字数をあまり気にせず、研究内容を要約してみるのがいいですよ!」
書き方②:研究背景
研究計画書の書き方(項目)の2つめは、「研究背景」です。
・先行研究などを踏まえた、研究テーマに関する現状や問題点
要するに、「なんでその研究をするの?」の説明ですね。
研究背景では、主観的になりすぎないように注意しましょう。
主観的になりすぎないためには、先行研究(研究テーマの関連論文)などを引用するのもおすすめです。
また、具体的な数字を入れるのも説得力をあげるポイントです。
※引用した参考文献は、一番最後にまとめて記載します
説得力が全然違いますよね。
- 「『引用する』『数字を入れる』の2つは、研究背景を説得力を簡単にあげるテクニックです。ぜひ活用してみてくださいね!」
書き方③:研究目的
研究計画書の書き方(項目)の3つめは、「研究目的」です。
・研究をする目的。研究することにより得られるメリット
どんな問題点を解決するための研究なのか、その研究により何が明らかになるのかを説明します。
目的がなければ、「じゃあ研究する必要ないじゃん」となってしまいます。
研究目的によって、研究の意義を示すようにしましょう。
- 「研究背景と研究目的を1つの項目にしている例もよく見かけます。項目は研究内容によってアレンジしてみてくださいね」
書き方④:研究方法
研究計画書の書き方(項目)の4つめは、「研究方法」です。
・具体的な研究の進め方。対象、データ、手法など
研究方法は、なるべく具体的に書けるといいです。
「対象」「データ」「手法」に分けて考えるとわかりやすいのでおすすめです。
- 対象:研究の対象とする範囲
(『東京都に住んでいる10代、20代の若者を調査対象とする』など) - データ:研究で使用するデータ
(『東京都の人工は、〇〇の調査結果を用いる』など) - 手法:どうやって研究をすすめるのか
(『〇〇による解析を行う』『アンケートを実施する』など)
- 「『具体的に!』がキーワードです」
書き方⑤:期待される成果
研究計画書の書き方(項目)の5つめは、「期待される成果」です。
・研究することによって予想される結果。得られる成果。
研究のゴールですね。
どんな結果が予想されるか、どんな成果を得られるのかを書きます。
研究目的と少し似ていますね。
研究目的を参考にしながら、期待される成果を書いてみてください。
- 「期待される成果は、あくまで予想でOKですよ!」
書き方⑥:研究スケジュール
研究計画書の書き方(項目)の6つめは、「研究スケジュール」です。
・研究を具体的なスケジュールに落とし込んだもの
研究スケジュールは、あまり細かく書きすぎる必要はありません。
A4用紙1,2枚までという専攻も多いので、そもそも細かく書くスペースはないですが…。
4月~:
7月~:
10月~:
1月~:
<修士2年生>
4月~:
7月~:
10月~:
1月~:
前期:
後期:
<修士2年>
前期:
後期:
大学院受験の研究計画書であれば、3ヶ月単位くらいでいいと思います。
- 「『3ヶ月は細かすぎる…』という方は、前期、後期の単位でもOKです!」
書き方⑦:参考文献
研究計画書の書き方(項目)の7つめは、「参考文献」です。
・研究計画書を書く上で参考にした論文や書籍
研究計画書を書く上で、参考にしたり引用した論文や書籍があれば記載しましょう。
参考にした箇所と参考文献を数字を入れると、紐付けることができるのでより見やすい研究計画書になりますよ。
【参考文献】
(1) 高齢化の現状と将来像|平成30年版高齢社会白書
研究計画書は7項目で考えるとスラスラ書ける!
いかがでしたでしょうか。
研究計画書の書き方(項目)をおさらいします。
① 研究題目(研究テーマ)
② 研究背景
③ 研究目的
④ 研究方法
⑤ 期待される成果
⑥ 研究スケジュール
⑦ 参考文献
始めは、研究計画書に何を書けばいいのか全くわからないですよね。
本書で紹介したように”項目”に分けて考えると、スラスラ書くことができます。
とはいえ、研究計画書をスラスラ書くためには事前調査、事前準備が大切です。
研究計画書は1ヶ月くらい時間がかかることを想定し、早め早めに事前準備をするようにしましょう。
時間に余裕があれば、志望する研究室の教授に一度研究計画書をみてもらいましょう。
指摘された箇所を修正することで、さらに完成度の高い研究計画書を作ることができます!
研究計画書で周りの受験生に差をつけて、ぜひ第一志望に合格してください!
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