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研究計画書の書き方|院試で見られる7項目と作成手順を解説

研究計画書の書き方を解説するアイキャッチ画像研究計画書

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研究計画書は、院試で「何を研究したいか」を伝える書類です。

ただし、テーマだけを書いても評価されません。

合格に近い研究計画書は、問題意識、先行研究、方法、志望研究室とのつながりまで説明できています。

この記事では、公式の募集要項や指定様式で実際に求められる項目をもとに、研究計画書の書き方を整理します。

これから初めて書く人でも、下書きまで進められる形に落とし込みます。

先に結論を言うと、研究計画書は次の順番で作ってください。

  1. 志望研究科の募集要項と指定様式を確認する
  2. 指導教員の研究テーマと自分の関心を合わせる
  3. 先行研究を3〜5本読み、未解決の問いを作る
  4. 目的、方法、意義、計画を1本の流れにする
  5. 面接で説明できる言葉に直す

研究計画書は、文章のうまさだけで勝負する書類ではありません。

「この研究室で研究できそうだ」と思ってもらうための設計図です。

研究計画書とは何を書く書類か

研究計画書は、大学院で取り組みたい研究の概要を示す書類です。

志望理由書よりも、研究内容の具体性が問われます。

大学や研究科によって名称は少し変わります。

「研究計画書」「研究計画」「研究テーマ」「入学後の研究計画」などです。

しかし、見られる軸は大きくは変わりません。

書類主に見られること
志望理由書なぜその大学院を選ぶのか
研究計画書何を、なぜ、どう研究するのか
自己推薦書これまでの経験や強み
面接・口頭試問書類の内容を自分で説明できるか

研究計画書で問われるのは、完成された研究成果ではありません。

大学院に入ってから研究を進める準備があるかです。

テーマが完璧に固まっていなくても、問いと方法の筋が通っていれば戦えます。

研究計画書で見られる7つの項目

研究計画書で見られる研究テーマ、背景、目的、方法、意義を整理した図解

まず、研究計画書に入れる要素を分けてください。

いきなり本文を書き始めると、話が散らかります。

次の7項目を先にメモ化すると、構成が安定します。

項目書く内容見られる観点
研究テーマ扱う対象と範囲広すぎないか
背景社会的・学術的な問題意識なぜ今扱うのか
先行研究既にわかっていること調べた形跡があるか
研究目的明らかにしたいこと問いが具体的か
研究方法分析、実験、調査、資料読解など実行可能か
意義研究で得られる貢献専攻分野に合うか
計画・参考文献入学後の進め方と読んだ文献準備が進んでいるか

この7項目は、すべて同じ分量で書く必要はありません。

理系なら方法と実行可能性が厚くなります。

文系なら先行研究、問い、分析対象が厚くなります。

ただ、どちらの場合も「背景だけ長い」計画書は弱く見えます。

目的と方法まで必ず進めてください。

書く前に確認する一次情報

研究計画書を書く前に募集要項、指定様式、指導教員、過去問、締切を確認する流れ

研究計画書を書く前に、必ず公式情報を見てください。

字数、様式、提出方法、求める項目は研究科ごとに違います。

たとえば、放送大学は研究計画に盛り込む内容として、目的、背景・先行研究、研究方法、期待される成果を示しています。

東京大学情報理工学系研究科の指定様式では、研究テーマ、入学の目的、研究計画、参考文献などを分けて記入する形式が示されています。

京都産業大学や法政大学の大学院入試ページでも、入試制度や研究科ごとに研究計画書の指定様式が分かれています。

つまり、ネット上の例文をそのまま使う前に、志望先の様式を確認する必要があります。

特に確認したいのは、次の5点です。

  1. 指定字数やページ数
  2. 手書きか、タイプ入力か
  3. 研究テーマ、目的、方法などの指定項目
  4. 希望指導教員との事前相談の有無
  5. 提出期限と郵送書類の締切

ここを飛ばすと、内容以前に形式で減点されます。

まず公式情報を読み、そこに合わせて下書きを作ってください。

研究テーマの決め方

研究テーマは、広い関心から一段ずつ絞ります。

最初から立派な題目を作ろうとしないでください。

「分野」「対象」「問い」「方法」の順に狭めます。

段階
分野教育心理学
対象大学生の学習習慣
問いオンライン授業後に習慣はどう変わったか
方法質問紙調査とインタビューで分析する

悪いテーマは、対象が広すぎます。

たとえば「日本の教育問題について研究したい」では、何を調べるのか見えません。

一方で、「大学生の学習習慣がオンライン授業後にどう変化したか」なら、対象と問いが見えます。

理系でも同じです。

「AIを研究したい」では広すぎます。

「医療画像分類における少量データ学習の精度改善」のように、対象と課題を絞ってください。

先行研究の探し方

研究計画書では、先行研究を避けられません。

先行研究は、飾りではなく問いを作る材料です。

まずは3〜5本で構いません。

志望教員の論文、専攻分野のレビュー論文、近いテーマの実証研究を読みます。

読むときは、次の3点だけを抜き出してください。

  1. その論文は何を明らかにしたか
  2. どんな方法で調べたか
  3. まだ残っている課題は何か

私たちが添削でよく見る失敗は、先行研究の要約で終わる文章です。

研究計画書では、要約のあとに「だから自分は何を調べるのか」まで書きます。

先行研究Aではここまでわかった。

しかし、対象や方法に限界がある。

そこで本研究では、この点を調べる。

この流れが作れれば、研究らしい文章になります。

研究計画書の基本構成

研究計画書は、次の順番で書くと読みやすくなります。

指定様式がある場合は、必ずそちらを優先してください。

順番見出し書くこと
1研究テーマ題目と研究対象を短く書く
2背景なぜそのテーマを扱うのか
3先行研究既にわかっていることと限界
4目的明らかにしたい問い
5方法資料、実験、調査、分析手順
6意義研究で何に貢献するか
7計画・文献入学後の進め方と参考文献

1000字なら、背景と先行研究を短くしてください。

2000字なら、先行研究と方法を少し厚くできます。

3ページ以上ある様式なら、参考文献も整えてください。

東京大学情報理工学系研究科の様式のように、ページごとに書く項目が分かれる場合もあります。

様式があるときは、自由に見出しを変えず、指定された項目に合わせます。

研究計画書の例文

ここでは、悪い例と直した例を比べます。

そのまま使うためではなく、考え方をつかむために見てください。

悪い例

私はAIに興味があります。

AIは今後の社会で必要になるため、大学院でAIについて研究したいです。

入学後は先生の指導を受けながら、深く学びたいです。

この文章は、熱意はあります。

しかし、研究対象、問い、方法が見えません。

面接で質問されても、答えが広がりにくい文章です。

直した例

本研究では、医療画像分類における少量データ学習の精度改善を扱います。

先行研究では、大規模データを用いた分類精度の改善が進んでいます。

一方で、疾患領域によっては十分な教師データを集めにくい課題があります。

そこで本研究では、データ拡張と転移学習を組み合わせ、少量データ環境での分類精度を検証します。

直した例では、対象、課題、方法が見えます。

まだ完成された研究ではありません。

それでも、何を調べるのかが伝わります。

面接でも「どのデータを使うのか」「どの手法を比較するのか」と具体的に聞いてもらえます。

理系と文系で書き方は変わる

研究計画書の基本は同じです。

ただし、強調する部分は分野で変わります。

分野厚く書く部分注意点
理系研究方法、実験条件、データ、実行可能性装置や研究室のテーマと合うか
情報系データ、評価指標、比較手法技術名だけで終わらせない
文系先行研究、問い、分析対象、資料問題意識だけで長くしない
社会科学系仮説、調査方法、分析枠組み調査対象を現実的にする
心理・教育系対象者、尺度、倫理面、分析方法実施できる調査か確認する

理系の研究計画書では、「その研究室でできるか」が見られます。

装置、データ、技術、研究テーマが研究室とずれていると弱くなります。

文系の研究計画書では、「問いが研究として成立するか」が見られます。

社会問題への関心だけでなく、資料や分析方法まで示してください。

研究室訪問と研究計画書をつなげる

研究計画書は、研究室訪問の前後で一気に良くなります。

志望教員の研究内容を見ずに書くと、独りよがりになります。

研究室訪問では、次の内容を確認してください。

  • 自分のテーマが研究室の範囲に入るか
  • 研究方法として現実的か
  • 入学後に使えるデータや設備があるか
  • 先に読んでおくべき論文や本は何か
  • 面接で特に説明すべき点はどこか

研究室訪問の準備は、別記事の大学院の研究室訪問では何を話すかでも整理しています。

訪問前に研究計画書の下書きを持っておくと、相談が具体的になります。

完璧な文章でなくても構いません。

テーマ、背景、方法を1枚にまとめておくと、先生から助言をもらいやすくなります。

落ちる研究計画書に多いNG

研究計画書で避けたいテーマが広すぎる、方法が曖昧、先行研究がないなどのNGを整理した図解

研究計画書で失敗しやすいポイントは決まっています。

添削で見る限り、特に多いのは次の5つです。

NGなぜ弱いか直し方
テーマが広すぎる研究対象が見えない対象、時期、地域、方法を絞る
先行研究がない思いつきに見える最低3本は読んで位置づける
方法が曖昧実行可能性が判断できない資料、実験、調査、分析手順を書く
志望先とずれる指導できない可能性がある教員の論文と研究室ページを確認する
面接で説明できない本人の理解が弱く見える2分で説明する練習をする

私たちが受験相談で見る限り、文章が下手だから落ちる人は多くありません。

むしろ、研究テーマと志望研究室がつながっていないケースが危険です。

先生の専門と違う内容を出すと、どれだけ文章が整っていても評価されにくくなります。

研究計画書は、志望先に合わせて調整してください。

面接で聞かれる質問

研究計画書は、面接の質問票にもなります。

提出して終わりではありません。

書いた内容は、口頭で説明できる状態にしてください。

よく聞かれる質問は次の通りです。

  1. なぜそのテーマを選んだのですか
  2. 先行研究では何がわかっていますか
  3. あなたの研究の新しさはどこですか
  4. どのような方法で調べますか
  5. 入学後、最初の半年で何をしますか
  6. なぜこの研究室で行う必要がありますか
  7. 研究がうまく進まない場合、どう修正しますか

面接対策は、研究計画書を読み上げる練習では足りません。

各項目を一問一答に分解してください。

院試面接の全体像は、院試面接バイブルも参考になります。

研究計画書と面接回答を同時に作ると、書類の説得力も上がります。

研究計画書を書くスケジュール

研究計画書は、出願直前に書くと粗くなります。

最低でも1か月、できれば2〜3か月前から動いてください。

時期やること
出願3か月前募集要項、研究室、先行研究を確認する
出願2か月前テーマ、目的、方法を1枚にまとめる
出願1か月前本文を書き、第三者に読んでもらう
出願2週間前字数、様式、参考文献、誤字を整える
出願後面接用に2分説明へ変換する

院試全体の勉強計画は、院試勉強法ロードマップで整理しています。

研究計画書だけを進めるのではなく、過去問、英語、専門科目と並行してください。

過去問の集め方は、大学院入試の過去問と解答の入手方法も確認しておくと安心です。

よくある質問

研究計画書でよく聞かれる疑問をまとめます。

出願前の確認に使ってください。

研究計画書は何字くらい書けばいいですか

志望研究科の指定に従ってください。

1000字、2000字、A4数ページなど、指定は大学院ごとに違います。

指定がない場合も、募集要項や様式の余白から分量を判断します。

迷ったら、研究科の入試担当に確認してください。

研究テーマがまだ決まっていない場合はどうすればいいですか

広い関心を、対象と方法で絞ってください。

「環境問題」ではなく、「都市部の再生可能エネルギー導入に対する住民意識」のように狭めます。

完全に決まっていなくても、候補を2つに絞って研究室訪問で相談できます。

先行研究は何本読めばいいですか

最初の下書きなら3〜5本で構いません。

ただし、出願前には志望教員の論文も読んでください。

研究室の研究テーマと自分の計画をつなげるためです。

例文をまねしても大丈夫ですか

構成を参考にするのは問題ありません。

ただし、内容をそのまま流用するのは避けてください。

研究計画書は、志望研究室と自分の関心に合わせて作る書類です。

例文は型だけ使い、中身は必ず自分のテーマに置き換えてください。

研究計画書は添削してもらうべきですか

可能なら、第三者に読んでもらってください。

自分では筋が通っているつもりでも、読み手には問いや方法が見えないことがあります。

特に外部受験では、研究室との接続が弱くなりやすいです。

研究室訪問やゼミの先生への相談を使って、早めに修正してください。

まとめ

研究計画書は、院試で研究の準備度を示す書類です。

きれいな文章よりも、問い、先行研究、方法、志望研究室との一致が見られます。

まずは募集要項と指定様式を確認してください。

そのうえで、研究テーマ、背景、先行研究、目的、方法、意義、計画・参考文献の7項目に分けて下書きを作ります。

最後に、面接で2分以内に説明できる言葉に直してください。

研究計画書は、出願書類であると同時に面接準備の土台です。

早めに作り、研究室訪問や第三者の添削で何度か直す。

この進め方が、もっとも安全です。

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