大学院は併願できます。
ただし、どの大学院でも自由に何校でも受けられるわけではありません。
同じ大学内の複数出願、入学時期が同じ募集、推薦入試の扱い、合格後の辞退条件には注意が必要です。
私が相談で見てきた外部受験生でも、併願で助かった人は多いです。
一方で、併願しすぎて対策が薄くなった人もいます。
| 結論 | ポイント |
|---|---|
| 他大学との併願は基本的に可能 | ただし募集要項で確認する |
| 同一大学内の併願は制限がある場合がある | 研究科・専攻・入試区分ごとに確認 |
| 併願数は2校から3校が現実的 | 研究室訪問と過去問対策が分散しすぎない |
| 辞退連絡は丁寧に行う | 合格後の対応も進路の一部 |
Science TokyoのFAQでは、理工学系の同一入試内で出願できないケースが示される一方、他大学の入試との併願は問題ないと案内されています。
このように、併願可否は大学院ごとに違います。
大学院は併願できるのか

大学院の併願は、多くの場合できます。
ただし、確認すべきなのは「他大学との併願」と「同じ大学内の複数出願」です。
他大学との併願は問題ないケースが多いです。
一方で、同じ大学内で複数の系や専攻へ出願する場合は制限があることがあります。
必ず募集要項とFAQを確認してください。
併願するメリット
併願のメリットは、落ちたときの保険だけではありません。
複数の研究室を見ることで、自分の志望理由がはっきりします。
また、試験科目が近い大学院を選べば、同じ対策を複数校に使えます。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| リスク分散 | 第一志望が不合格でも進学先を残せる |
| 志望理由の整理 | 複数研究室を比較できる |
| 試験慣れ | 面接や筆記の本番経験が増える |
| 日程調整 | 早い試験を本番練習にできる |
外部院試では、併願が精神的な支えにもなります。
第一志望だけに絞ると、試験当日の緊張がかなり大きくなります。
併願するデメリット
併願にはデメリットもあります。
受験校を増やすほど、研究室訪問、出願書類、過去問対策が増えます。
分野が離れた大学院を併願すると、専門科目が分散してしまいます。
| デメリット | 対策 |
|---|---|
| 対策が分散する | 試験科目が近い大学院を選ぶ |
| 研究室訪問が増える | 第一志望群を絞る |
| 出願費用が増える | 検定料と交通費を先に見積もる |
| 辞退連絡が必要になる | 合格後の対応を事前に考える |
併願数は何校がよいか
現実的には2校から3校です。
第一志望、実力相応、条件が近い保険校の3つに分けます。
4校以上になると、研究室訪問と過去問対策の負担が大きくなります。
私なら、同じ専門科目で受けられる範囲に絞ります。
外部院試の志望校選びは、外部院試の合格戦略も参考にしてください。
併願日程の組み方

併願で最初に見るべきなのは日程です。
試験日だけでなく、出願期間、英語スコア提出期限、合格発表日、入学手続き期限を確認します。
| 確認日程 | 理由 |
|---|---|
| 出願期間 | 書類準備が重なるため |
| 英語提出期限 | 出願締切より早いことがあるため |
| 試験日 | 併願先と重なる可能性があるため |
| 合格発表日 | 次の出願判断に関わるため |
| 入学手続き期限 | 辞退や入学金判断に関わるため |
東京大学工学系研究科の応用化学専攻のように、出願期間、TOEFL提出期限、試験日が専攻ページで示される例があります。
日程は必ず公式ページで確認してください。
併願先の選び方
併願先は、偏差値や大学名だけで選ばないでください。
研究テーマ、試験科目、研究室訪問のしやすさ、英語条件を見ます。
| 選び方 | 理由 |
|---|---|
| 研究テーマが近い | 志望理由と対策を共通化しやすい |
| 試験科目が近い | 過去問対策が分散しにくい |
| 日程が重ならない | 受験機会を確保できる |
| 英語条件が間に合う | 出願不可を避けられる |
| 研究室訪問できる | 面接と志望理由を強化できる |
出願前チェック

併願すると、書類ミスが起きやすくなります。
大学院ごとに提出書類、写真サイズ、成績証明書、英語スコア、検定料が違います。
出願前にチェック表を作ってください。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 募集要項 | 年度と入試区分が合っているか |
| 英語 | TOEIC、TOEFL、ITP、iBTの可否 |
| 研究室訪問 | 出願前相談が必要か |
| 書類 | 原本、コピー、オンライン提出の違い |
| 辞退 | 合格後の手続き期限を確認したか |
英語条件は、TOEICとTOEFLの換算表も確認してください。
ESCAPE合格体験記で見える併願の考え方
ESCAPEの匿名公開可能な合格体験記では、複数大学院を比較しながら受験した合格者がいました。
併願した人ほど、研究室訪問や説明会を早めに使っています。
一方で、対策範囲を広げすぎた反省もあります。
併願は増やせば安心ではありません。
合格可能性を上げる範囲で、対策が共通化できる大学院を選ぶことが大切です。
併願パターンの作り方
併願は、数ではなく組み合わせが大切です。
おすすめは、第一志望、実力相応、条件が近い保険校の3つに分けることです。
| 枠 | 考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 第一志望 | 研究テーマと進路に最も合う大学院 | 研究室訪問を優先する |
| 実力相応 | 専門科目と英語条件が現実的な大学院 | 過去問で合格ラインを確認する |
| 保険校 | 分野が近く、日程が重ならない大学院 | 適当に選ばない |
保険校という言葉は軽く聞こえますが、実際に進学する可能性があります。
研究したくない大学院を保険にしないでください。
入学後に後悔する併願は、受験時点では安心に見えても危険です。
併願と研究室訪問の優先順位
併願すると、すべての研究室へ同じ熱量で訪問するのは難しくなります。
優先順位を決めてください。
第一志望は現地訪問、第二志望はオンライン訪問、保険校は説明会やメール確認という形でも構いません。
| 志望度 | 訪問の目安 |
|---|---|
| 第一志望 | できれば現地訪問 |
| 第二志望 | オンラインまたは説明会 |
| 保険校 | 募集要項と研究室ページを確認し、必要なら連絡 |
研究室訪問の時期は、研究室訪問はいつ行くべきかで整理しています。
併願先を増やすほど、研究室訪問の管理が難しくなります。
訪問後は必ずメモを残してください。
併願で失敗しやすいパターン
併願でよくある失敗は、受験校を増やしすぎることです。
出願書類、英語スコア、過去問、研究室訪問、面接対策が一気に増えます。
もう一つの失敗は、分野が離れた大学院を併願することです。
専門科目が違うと、対策が分散します。
| 失敗パターン | 対策 |
|---|---|
| 4校以上に広げる | 本当に進学したい3校以内へ絞る |
| 試験科目が違いすぎる | 共通科目が多い大学院へ寄せる |
| 日程だけで選ぶ | 研究テーマも確認する |
| 辞退連絡を考えていない | 合格後の手続き期限を表にする |
合格後に辞退する場合
併願していると、合格後に辞退する場面があります。
辞退する場合は、分かった時点で早めに連絡してください。
連絡が遅れると、大学院側の手続きや補欠対応に影響することがあります。
辞退メールは、長く書く必要はありません。
受験番号、氏名、辞退する意思、これまでの対応へのお礼を簡潔に書きます。
このたびは合格のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。慎重に検討した結果、別の進路へ進むことにしたため、入学を辞退させていただきたくご連絡いたしました。選考にあたりご対応いただき、誠にありがとうございました。
辞退連絡も、受験生としての大切な対応です。
最後まで丁寧に進めてください。
併願数は何校が現実的か
併願数は、多ければ安全というものではありません。
外部院試では、出願書類、研究室訪問、過去問対策、面接準備が必要です。
数を増やしすぎると、1校ごとの準備が薄くなります。
現実的には、第一志望を含めて2校から3校で組む人が多いです。
ただし、専門分野が近い大学院なら、3校でも準備を共通化できます。
逆に、分野が大きく違う大学院を3校受けると負担が重くなります。
| 併願数 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1校 | 内部進学の安全策がある人 | 外部専願ではリスクが高い |
| 2校 | 第一志望を深く対策したい人 | 日程重複に注意する |
| 3校 | 外部専願で安全策も欲しい人 | 過去問対策が薄くなりやすい |
| 4校以上 | 分野と科目がほぼ同じ人 | 書類と面接準備が重い |
私は、外部専願の人には2校から3校を軸に考えるよう伝えています。
それ以上増やす場合は、受ける理由を言語化してください。
不安だから増やすだけでは、準備が分散します。
国立・私立・内部進学をどう組み合わせるか
併願では、大学名だけでなく入試時期を見ます。
国立大学院は夏に試験が多い一方で、研究科によって時期は異なります。
私立大学院は、国立と日程がずれることもあります。
内部進学の制度がある人は、締切や推薦条件を早めに確認してください。
内部進学を保険にできるかどうかで、外部併願のリスクは変わります。
| 組み方 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 国立第一志望+国立併願 | 科目が近いと対策しやすい | 専門科目に自信がある |
| 国立+私立 | 日程を分けやすい | 進学先の幅を残したい |
| 外部+内部 | 安全策を持ちやすい | 内部制度を使える |
| 研究室重視で複数校 | 志望理由が作りやすい | 研究テーマが明確 |
併願先は、偏差値の上下だけで決めないでください。
研究テーマ、指導教員、卒業後の進路まで見て選びます。
合格しやすさだけで選ぶと、入学後に研究が合わないことがあります。
過去問の相性で併願先を絞る
併願先を選ぶときは、過去問の相性を必ず見てください。
同じ専攻名でも、出題される科目や深さは違います。
数学が重い大学院もあれば、専門科目の記述が重い大学院もあります。
第一志望の対策と重なる大学院を選ぶと、併願の負担は下がります。
過去問の相性は、次の観点で見ます。
| 観点 | 良い相性 | 悪い相性 |
|---|---|---|
| 科目 | 第一志望と重なる | 新しい科目が増える |
| 形式 | 記述量が近い | 片方だけ口述中心 |
| 英語 | 同じ外部スコアを使える | 別試験が必要 |
| 面接 | 研究計画を使い回せる | 志望分野が大きく違う |
相性が悪い併願先を入れるなら、準備時間もセットで確保します。
名前だけで安全校を作ると、思ったより対策が重くなります。
併願スケジュールの作り方
併願は、カレンダーに入れた瞬間から現実的になります。
まず出願締切、英語スコア提出期限、試験日、合格発表日を書き出します。
次に、研究室訪問の候補日を入れます。
最後に、過去問を解く週を決めてください。
日程表には、準備日も入れるのがポイントです。
試験日だけを書いても、対策時間は増えません。
| 予定 | 入れるタイミング |
|---|---|
| 募集要項確認 | 公開直後 |
| 研究室訪問 | 出願前 |
| 英語提出 | 締切の2週間前まで |
| 過去問演習 | 試験1か月前から集中 |
| 面接準備 | 筆記後すぐ |
併願で失敗する人は、締切を見落とすことが多いです。
出願期間が短い大学院もあります。
公式ページを週1回確認する日を決めてください。
出願前の最終チェック
併願では、出願前の確認が合否以前のミスを防ぎます。
特に外部院試では、大学院ごとに必要書類が違います。
同じ大学でも、研究科や専攻で提出物が変わることがあります。
締切、郵送必着、オンライン提出、英語スコアの扱いを分けて確認してください。
| 確認項目 | 見落とすと起きること |
|---|---|
| 出願期間 | そもそも出願できない |
| 郵送必着 | 発送したのに間に合わない |
| 英語スコア | 提出条件を満たせない |
| 成績証明書 | 大学の発行に時間がかかる |
| 志望理由書 | 研究室ごとの調整が必要になる |
書類は、1校ずつフォルダを分けて管理します。
ファイル名には、大学名、提出書類名、締切日を入れてください。
複数校を同時に進めると、古い志望理由を別の大学に出す事故が起きます。
最後にPDFを開き、大学名と研究室名が正しいか確認します。
地味な作業ですが、併願ではこうした確認が一番効きます。
受験勉強に集中するためにも、事務手続きは早めに片付けてください。
不安な場合は、出願前に第三者へ書類名だけ確認してもらいます。
内容ではなく、提出先と締切の確認だけでもミスは減ります。
よくある質問
同じ大学内で複数専攻に出願できますか?
大学院によります。
Science Tokyoのように、同一大学内の出願に制限がある例もあります。
合格後に辞退してもいいですか?
辞退自体は起こり得ます。
ただし、手続き期限と連絡方法を守り、丁寧に連絡してください。
第一志望だけでは危険ですか?
外部院試では併願を考えた方が安全です。
ただし、併願しすぎると対策が薄くなります。
まとめ
大学院は併願できます。
ただし、同じ大学内の複数出願には制限がある場合があります。
併願数は2校から3校が現実的です。
研究テーマ、試験科目、日程、英語条件が近い大学院を選んでください。
併願は不安を減らす手段ですが、対策が分散しない範囲で組むことが大切です。


