頭の良さは、食べ物が左右する!
効率のいい作業や勉強をする上で欠かせないのが、食事の内容です。
『効率の良い勉強法』『IQを高める方法』『頭を良くする教育法』などは注意しているけど、食事にはまったく意識していないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、頭の働きを良くしたり、記憶力や学習機能の向上に寄与する食べ物というのは存在します。
- 「お腹に入ればなんでも同じ」
- 「好きなものを好きなだけ食べているだけ」
- 「口にするのはお酒とジャンクフードばかり」
このような人ほど、食生活を変えることによる効果は大きいです。
本記事では、頭が良くなる食べ物の紹介に加え、健康的にはどうなの?という観点もプラスしています。
参考文献は一番下に記載しますが、様々な専門家の意見を複合した信頼性の高い情報を記載しています。(エビデンスあり)
良い食生活は、私達に健康をもたらし、脳機能を高め、充実した人生を与えてくれます。
しかし、悪い食生活は、私達の健康を害し、病気がちになり、脳機能を低下させることもあります。
【正しい食生活が、人生を充実させてくれる】といっても、決して言い過ぎではないでしょう。
それでは早速、頭の良くなる5つの食べ物をエビデンスとともにみていきましょう。
時間効率を高める勉強法(作業方法)はこちらで紹介しています。
頭の良くなる5つの食べ物【東大院生おすすめ】
(1) サンマ、サバ
(2) オレンジジュース
(3) コーヒー
(4) 高カカオチョコレート
(5) 大豆製品
それぞれエビデンスとともにみていきます。
サンマ、サバ
「魚に含まれているDHAが頭の働きを良くする」というのはかなり有名な話ですよね。
研究結果としては、イギリスの脳栄養科学研究所のマイケル・クロフォード教授が、「魚に含まれているDHAが頭の働きをよくする」と発表しています。
また、頭の働きを良くするDHAは、高級魚と言われる魚にはあまり含まれていません。
サンマやサバなどの大衆魚と呼ばれる魚にDHAは多く含まれています。
つまり、普通の魚をたくさん食べればいいということですね。
また、オレゴン大学のドン・タッカー博士は、マグネシウム、カルシウムは記憶と学習を促進することを突き止めましたが、マグネシウムもカルシウムも、どちらも魚から摂取することができます。
オレンジジュース
「サンマやサバが頭に良いことは知っているけど、オレンジジュースなんて初めて聞いた!」
という方も多いと思います。
実は、デューク大学のキース・コナーズ博士らは、小学5年生100人を対象にしたテストで、オレンジジュースがIQを高めるということを明らかにしました。
オレンジジュースを飲んでからテストをしたグループの方が、ニセモノの果汁を飲んでからテストをしたグループよりも、IQテストの得点が遥かに高かったのです。
なぜオレンジジュースが良いのかというと、ビタミンCが含まれているからだと考えられていますが、よい記憶にはビタミンCばかりでなく、ビタミンAやビタミンBも関係しています。
これらをきちんと取るためには、ビタミンを多く含むオレンジジュースがいいと言うことですね。
もちろん、飲めば飲むほど頭が良くなるわけではないですので、飲み過ぎには注意しましょう。
コーヒー
私は仕事中に、眠気覚ましにコーヒーを飲んでいる人をよく見かけます。
眠くなってきたらにコーヒーを飲むという習慣を持っている人も少なくないでしょう。
実は、コーヒーは眠気を覚ます効果があるだけでなく、集中力や記憶力をも高めてしまうとてもすごい飲み物なのです。
これらの効果を引き起こすのは、コーヒーに含まれているカフェインという物質です。
カフェインは、睡眠物質であるアデノシンという脳内物質を抑制させることで、覚醒効果と集中力を高めるのに役立ちます。
また、記憶や学習に重要な役割を果たす脳の海馬の働きを強化し、記憶力を高めるという実験結果もあります。
カフェインを摂取してから、およそ20分後に脳の覚醒が始まります。
私は、パワーナップ(昼寝)を行う前は、必ずコーヒーを飲むようにしています。
そうすることで、20分後に倦怠感もなくぱっと目覚めることができ、その後の勉強や仕事の作業でも高い集中力をもって発揮することができます。
しかし、夕方17時以降のカフェイン摂取は、夜のスムーズな入眠を妨げ、睡眠の質を下げるので要注意です。
効果的なパワーナップの方法や、カフェイン摂取の注意点については、ぜひこちらの記事をお読み下さい。


高カカオチョコレート
私も、高カカオチョコレートは冷蔵庫に常備し、毎日食べています。
というのも、高カカオチョコレートは、記憶や学習などの認知機能を高めるだけでなく、まさにアンチエイジングの代表とも言えるスーパーフードだからです。
122歳まで生きた、フランスのジャンヌ・カルマンという女性がいるのですが、カルマンさんの大好物が、まさにチョコレートだったのです。
1週間で1キロも食べたという報告があるほど、チョコレートが大好きだったそうです。
チョコレートの原料であるカカオには、カカオポリフェノールが含まれ、強い抗酸化作用を持っています。
また、高カカオチョコレートはカルシウム、亜鉛、ナグネシウム、鉄といったミネラルが豊富で、それらも健康長寿に寄与すると考えられています。
アンチエイジングではなく、頭にいい食べ物に話を戻しますが、記憶や学習機能を高めるのは、高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールです。
カカオポリフェノールは、脳の血流量を増やし、脳由来神経栄養因子(BDNF)を含む血流の増加によって、記憶や学習などの認知機能を高める可能性が研究によって示されています。
特におすすめなのは、カカオ70%以上の高カカオチョコレートで、私がいつも食べているのは明治のチョコレート効果カカオ72%です。
カカオ86%やカカオ95%になると、高カカオチョコレートになれていない人には食感や味に違和感を感じると思います。
カカオ含有量、味、食感ともに一番オススメなのはカカオ70%程度のチョコレートです。
記憶力をアップするだけでなく、アンチエイジングの効果もあるので、ぜひ今日から高カカオチョコレートの冷蔵庫常備を始めてみてください。
大豆製品
大豆製品がカラダに良いというのは有名な話ですよね。
豆腐や納豆、味噌汁などの大豆製品は、普段から口にする方も多いと思います。
大豆は、身体にいいことでも有名ですが、実は脳機能の向上にも効果的です。
大豆にはレシチンが含まれています。
レシチンは、神経伝達物質であるアセチルコリンの生成を促して、記憶力や学習機能の向上に寄与すると言われています。
また、WHO(世界保健機関)が2018年に発表した統計によると、世界で最も長寿な国は日本で、平均寿命は84.2歳です。
女性だけでいうと、平均寿命は87.1歳。
2位のフランスと1.4歳もの差をつける結果となっています。
まさに長寿大国である日本は、アンチエイジング国家とも言えるでしょう。
その理由の一つが、味噌汁にあると言われています。
長寿大国日本の中で最も長寿である都道府県は長野県ですが、長野県では味噌の消費量が日本一であることも知られています。
大豆製品は、高カカオチョコレートと同様、脳機能を高めるだけでなく、アンチエイジングにも効果があるのです。
豆腐や納豆、味噌汁を普段から食べる人もたくさんいると思いますが、さらに意識して食べる量を増やすのもいいですね。
【知っておきたい】脳に悪影響を及ぼす4つの習慣
ここまでに、頭にいい食事をご紹介しました。
悪影響を及ぼす習慣についても知っておくことで、相乗効果でさらに頭にいい影響を与えることができます。
脳に悪影響を及ぼす習慣はこちらです。
(1) カロリーのとりすぎ
(2) 運動不足
(3) 睡眠不足
(4) お酒の飲みすぎ
カロリーのとりすぎ
東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授らは、690人の男性と、738人の女性を対象に『肥満と海馬(記憶や学習に重要な役割を果たす脳の一部)の体積の関係を研究しました。
その結果、男性の肥満は海馬の体積に悪影響を与えていることがわかりました。
一方、女性の肥満においては、そこまでの関連性を観ることができませんでした。
暴飲暴食は、脳に悪い影響を与える代表例です。
食事では『腹八分目』を意識して、カロリーの過剰摂取は控えるようにしましょう。
運動不足
定期的な運動は、脳に直接良い習慣を及ぼします。
55~80歳までの男女120人を対象とした、認知症に関するアメリカのピッツバーグ大学の調査では、以下の2つのグループにわけ、調査を行いました。
- 有酸素運動を行うグループ
- 有酸素運動を行わなかったグループ
1年間比較調査したところ、有酸素運動を行ったグループでは、海馬の体積が約2%増大したのに対し、行わなかったグループでは、海馬の体積は約1.4%減少していることがわかりました。
有酸素運動とは、ウォーキングなどの軽い運動のことです。
毎日1駅前で降車して家まで歩くようにするなど、軽い運動を習慣的に行うと、海馬への悪影響を回避できるだけでなく、体積を増大する効果まであります。
ぜひ積極的に有酸素運動を取り入れていきましょう。
睡眠不足
睡眠不足は、脳の老化スピードをアップすること。
また、海馬の体積にも悪影響を与えることがわかっています。
睡眠不足には、数え切れないほどのリスクがたくさんあり、例えば以下のような例があります。
- 『集中力の低下』
- 『記憶力の低下』
- 『思考力の低下』
- 『免疫力の低下』
- 『心筋梗塞や脳梗塞などのリスクの向上』
- 『インフルエンザなどの感染症、がんの誘因になる』
- 『高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の悪化』
睡眠不足のリスクや、睡眠の質を高める方法については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さい。


お酒の飲みすぎ
脳科学者の柿木隆介教授によると、長期に渡って飲酒をしている人は、そうでない人に比べて、脳全体が平均で10~20%萎縮するといいます。
海馬がダイレクトに萎縮するわけではないので、お酒による影響はまだ未知の部分も多いのですが、脳の萎縮はできるなら避けたいですよね。
ただし、アルコールの摂取がすべてカラダに悪影響を与えるというわけではないようで、医学博士である牧田善二さんは、著書『医者が教える最強の食事術』(ダイヤモンド社)の中で、「アルコールをたしなむことは健康長寿に寄与する」と述べています。
「アルコールを飲んで顔が赤くなる人は飲まないほうが良い」というのはそのとおりです。
脳に悪影響を与えないためにも、お酒の飲み過ぎは注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
当然、同じものばかり食べていれば、栄養が偏り体調不良になります。
また、ポテトチップスやフライドポテトなどのジャンクフードばかり食べていれば、栄養は不足していてもカロリーを取りすぎて、病気になってしまいます。
このように、口にするものによって健康状態が大きく左右されます。
これは当たり前のことですよね。
口にするものによって健康状態が大きく左右されるのと同じように、食べ物によって脳の状態も大きく左右されてしまうのも、当たり前なのです。
頭が良くなる食べ物は以下の5つ。
(1) サンマ、サバ
(2) オレンジジュース
(3) コーヒー
(4) 高カカオチョコレート
(5) 大豆製品
脳に悪影響を与える習慣は以下の4つです。
(1) カロリーのとりすぎ
(2) 運動不足
(3) 睡眠不足
(4) お酒の飲みすぎ
集中力や記憶力を高める方法、作業効率を上げる勉強法などを学ぶことももちろん大切です。
しかし、それと同じくらい口にするものも大切なのです。
これからは、ぜひ『頭が良くなる食べ物』を積極的に摂取するよう心掛けていただけると幸いです。
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