大学院受験でやるべきことは多いです。ただし、順番を間違えなければ、やることはかなり整理できます。
この記事では、院試で最初に確認する公式情報から、研究室訪問、過去問、英語、研究計画書、面接まで、受験前にやるべきことを11個に分けて整理します。
大学院受験で最初にやること
最初にやるべきことは、勉強ではなく情報確認です。出題科目や出願条件を知らないまま勉強しても、遠回りになりやすいです。

公式情報を最初に見る
文部科学省の大学院入学者選抜実施要項では、募集要項に出願資格、試験方法、試験期日、検定料などを示すことが書かれています。まず、志望研究科の募集要項を開いてください。
公式情報の見方は院試で確認する一次情報でも整理しています。まとめ記事は入口として使い、最終判断は公式ページに戻します。
大学院受験は研究室選びから始まる
大学院は、大学名だけで選ぶと失敗しやすいです。文部科学省の大学院教育についてでも、大学院は高度な専門性や研究能力の養成と関係しています。だからこそ、研究テーマと指導教員の確認が欠かせません。
大学院受験でやるべき11のこと
ここから、院試までにやることを順番に整理します。全部を一気にやる必要はありません。今の時期に合わせて進めてください。

1. 受験候補の大学院を3つ出す
最初から1校に絞らないでください。研究科、専攻、研究室、試験科目を比べるために、候補は3つほど出します。
2. 研究室候補を調べる
研究室ページ、教員紹介、論文、説明会情報を見ます。研究室訪問の全体像は研究室訪問まとめで確認してください。
3. 募集要項を保存する
東京大学工学系研究科の一般入試・募集要項のように、年度ごとに資料が公開されます。PDFは保存し、確認日もメモしてください。
4. 試験科目を表にする
専門科目、英語、面接、口頭試問、書類を表にします。研究科ごとに違うので、頭の中だけで管理しないでください。
| 確認項目 | 見る場所 | メモすること |
|---|---|---|
| 専門科目 | 募集要項、専攻ページ | 出題範囲と選択科目 |
| 英語 | 英語提出要項 | TOEIC、TOEFL ITP、iBTの扱い |
| 面接 | 募集要項、FAQ | 口頭試問、研究説明の有無 |
| 書類 | 出願ページ | 志望理由書、研究計画書 |
5. 英語方式を確認する
TOEICでよいのか、TOEFL ITPなのか、TOEFL iBTなのかを確認します。違いはTOEICとTOEFLの換算表で整理しています。
6. 過去問を入手する
過去問は、解く前に出題範囲を知る資料として使います。何年分見るべきかは院試の過去問は何年分解くべきかを参考にしてください。
7. 勉強スケジュールを作る
専門科目、英語、研究室調査、書類準備を週単位に分けます。時期別の作り方は院試勉強スケジュールにまとめています。
8. 研究室訪問を検討する
研究室訪問が必須かどうかは研究科によります。訪問できない場合は、研究室訪問していない場合の対策も確認してください。
9. 研究計画書や志望理由書を下書きする
研究計画書が必要な場合、直前に書くと浅くなります。書き方は研究計画書の書き方を参考にしてください。
10. 面接対策を始める
面接では、志望理由、研究テーマ、卒論、専門基礎が聞かれやすいです。詳しくは院試面接対策まとめで確認してください。
11. 出願書類を締切前に確認する
出願書類は、締切前日に見直すのでは遅いです。成績証明書、卒業見込証明書、英語スコア、写真、検定料、郵送方法を早めに確認してください。
時期別の進め方
院試までの残り期間で、やることの優先順位は変わります。
| 残り期間 | 最優先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1年以上 | 研究室候補と基礎科目 | 志望校を固定しすぎない |
| 6か月 | 過去問と英語方式 | 出願条件を必ず確認 |
| 3か月 | 専門科目と書類 | 研究計画書を下書き |
| 1か月 | 過去問の解き直し | 新しい教材を増やしすぎない |
| 直前 | 持ち物、会場、面接確認 | 睡眠を削らない |
月別ロードマップで見る院試準備
院試準備は、残り期間ごとにやることを切り替えると進めやすくなります。ここでは、大学3年生から修士入試までの標準的な流れで整理します。
大学3年春まで
まずは、志望分野を広く見ます。研究室を一つに決める必要はありません。興味のある研究室を5つほど見つけ、研究テーマ、教員名、試験科目をメモしてください。
早めに動く人は、大学1・2年生から始める院試対策も参考になります。基礎科目とGPAを崩さないことが、後から効いてきます。
大学3年夏から秋
この時期は、候補研究科を3つ程度に絞ります。募集要項、過去問、英語方式、研究室情報を比較してください。
説明会がある場合は参加します。説明会でしか聞けない情報もありますが、参加できない場合は公式ページやFAQで補えます。
大学3年冬から春
過去問を本格的に見ます。まだ解けなくても大丈夫です。出題範囲、頻出単元、使う参考書を決めるために見てください。
英語スコア提出が必要な場合は、この時期に一度受験しておくと安全です。結果が足りなければ、再受験する時間を残せます。
大学4年春から出願前
研究室訪問、過去問演習、書類準備を並行します。研究計画書や志望理由書が必要な場合は、下書きを早めに作ります。
外部院試の人は、内部生より早めに研究室情報を確認してください。受け入れ状況や研究テーマの相性で、出願先を変える可能性があるからです。
準備の優先順位を間違えない
院試準備で多い失敗は、やることの順番を間違えることです。勉強を始める前に、確認するべきことがあります。
過去問より前に試験科目を確認する
過去問を集める前に、今年度の試験科目を確認してください。年度によって科目や英語の扱いが変わることがあります。古い過去問だけで判断しないでください。
参考書より前に頻出範囲を見る
参考書を買う前に、過去問の頻出範囲を見ます。専門科目の教科書は厚いので、全部を同じ濃さで読むと時間が足りません。
面接より前に研究室理解を作る
面接練習を始める前に、研究室理解を作ります。なぜその研究室か、なぜその研究テーマかが曖昧なままだと、答えを暗記しても弱いです。
出願前チェックリスト
出願前は、勉強より書類確認が大切になる時期があります。ミスを防ぐために、次の項目を確認してください。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 出願資格 | 卒業見込み、単位、学位、事前審査 |
| 証明書 | 成績証明書、卒業見込証明書、発行日 |
| 英語 | スコア種別、有効期限、提出方法 |
| 写真 | サイズ、背景、データ形式 |
| 検定料 | 支払い方法、支払い期限 |
| 提出方法 | 郵送、オンライン、必着か消印有効か |
出願条件が不安な場合は、一次情報の見方と院試で出願拒否はあるかを確認してください。
外部院試の人が追加でやること
外部院試では、内部生より情報が少ないため、同じ11項目でも前倒しが必要です。
研究室情報を早めに集める
外部生は、研究室の雰囲気やテーマ決定の流れを知りにくいです。外部院試の勉強法と合格戦略も合わせて確認し、情報差を埋めてください。
出願条件を細かく見る
東京科学大学の大学院入試FAQのように、出願前の疑問を公式に整理しているページもあります。分からない点はFAQ、募集要項、入試係の順で確認します。
よくある失敗
院試で失敗しやすい人は、勉強量が少ないだけではありません。情報確認と順番でつまずくことも多いです。
- 募集要項を読まずに勉強を始める
- 英語スコアの提出期限を見落とす
- 研究室訪問を直前まで先延ばしにする
- 過去問を集めただけで満足する
- 志望理由書を試験直前に書く
状況別に今すぐやること
同じ院試対策でも、今の学年や準備状況で最初の一手は変わります。自分に近いところから始めてください。
大学1・2年生の場合
まだ志望校を決め切る必要はありません。まずは基礎科目を丁寧に取り、興味のある研究分野をメモします。募集要項を読む練習もしておくと、3年生で動きやすくなります。
この時期は、過去問を解くより出題科目を知る段階です。候補研究科を3つ選び、専門科目と英語方式だけ確認してください。
大学3年生の場合
大学3年生は、志望研究科と研究室候補を具体化する時期です。説明会、過去問、英語スコア、研究室訪問の情報を集めます。
特に外部院試を考えている人は、内部生より早く動いてください。研究室の受け入れや試験科目の違いを知らないまま春を迎えると、準備が重くなります。
大学4年生で出願が近い場合
大学4年生で出願が近いなら、新しい候補を増やしすぎないでください。募集要項、書類、英語スコア、過去問、面接準備の抜けを潰す段階です。
研究室訪問がまだなら、必要性を確認します。必須でなければ、無理に訪問するより、研究室ページと論文を読み、面接で話せる材料を作る方が現実的です。
社会人や他分野受験の場合
社会人や他分野から受験する場合は、出願資格と事前審査を早めに確認してください。学部の専攻と異なる研究科を受ける場合、研究計画書や面接で理由を説明する必要があります。
基礎科目の不足がある場合は、すぐ過去問に入るより、頻出単元を確認してから参考書に戻る方が安全です。
院試準備を管理する表の作り方
院試準備は、頭の中で管理すると抜けます。簡単な表でよいので、情報を一箇所にまとめてください。
| 列 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 大学院 | 大学名と研究科名 | 東京大学 工学系研究科 |
| 専攻 | 専攻名やコース | システム創成学専攻 |
| 研究室 | 教員名とテーマ | 〇〇研究室、材料解析 |
| 試験科目 | 専門、英語、面接 | 数学、専門、TOEFL ITP |
| 締切 | 出願、英語、面接 | 7月上旬出願 |
| 未確認 | あとで見ること | 説明会日程 |
表を作ると、志望校ごとの差が見えます。英語が必要な研究科、研究計画書が必要な研究科、面接重視の研究科を分けて考えられます。
院試準備で迷ったときの判断基準
迷ったときは、合否に直結しやすい順に判断します。公式情報、過去問、研究室、英語、書類、面接の順で抜けを確認してください。
検索で迷ったら公式ページへ戻る
ネット上には古い体験談も多いです。参考にはなりますが、年度が違えば出願条件も変わります。迷ったら、募集要項と研究科ページへ戻ってください。
勉強法で迷ったら過去問へ戻る
どの参考書を使うか迷ったら、過去問へ戻ります。過去問で出ている単元が、今の自分に必要な勉強範囲です。
志望理由で迷ったら研究室へ戻る
志望理由が書けない場合は、大学名ではなく研究室のテーマへ戻ります。何を研究したいのか、なぜその教員なのかを言語化してください。
ESCAPEの合格者の声から見る行動順
ESCAPEの合格者の声では、合格した人ほど早い段階で募集要項、過去問、研究室情報を表にしています。何となく不安を抱えるのではなく、未確認事項を一つずつ消していました。
ある合格者は、最初に志望研究科を3つ並べ、試験科目と英語方式を比較しました。その結果、使う教材と過去問の優先順位を決めやすくなっています。
よくある質問
大学院受験では、最初の動き方で迷う人が多いです。よくある疑問を、実行順に合わせて整理します。
まず何から始めればいいですか
最初は志望研究科を一つに決めなくて大丈夫です。3つほど候補を出し、募集要項、研究室、過去問の有無を見ます。情報が少ない候補は、早い段階で保留にしてください。
研究室訪問はいつすべきですか
募集要項と研究室ページを読んだ後に動きます。何も読まずに連絡すると、質問が浅くなります。自分の関心、読んだ論文、確認したい点を短くまとめてから連絡してください。
英語と専門科目はどちらを先にやるべきですか
締切がある英語スコアは先に確認します。ただし、専門科目を止める必要はありません。平日は専門科目、短時間で英語、週末に過去問確認のように、役割を分けると続けやすいです。
出願校はいくつ持つべきですか
第一志望だけに絞ると、研究室の受け入れや日程変更に弱くなります。第一志望、現実的な候補、安全寄りの候補を分けてください。併願する場合は、試験日と出願書類の重なりを表で確認します。
まとめ:大学院受験は順番で楽になる
大学院受験でやるべきことは多いですが、順番を決めれば混乱しません。まず公式情報、次に研究室、過去問、英語、書類、面接です。
今日やることは一つで十分です。志望研究科を3つ出し、募集要項を保存してください。そこから院試対策は具体的に動き出します。
参考にした一次情報
年度や制度が変わる情報は、出願前に必ず公式ページで確認してください。この記事では次の一次情報を参照しています。


