休憩をこまめにいれると記憶力が上がる【ヨストの法則】
・記憶を定着させるためには、集中的に繰り返すよりも、間隔を開けて繰り返したほうがよいという理論
試験のための勉強をするとき、あるいは何かの知識をみにつけようとするとき、ずっと続けて勉強するよりも、こまめに休憩を挟んだほうが記憶が定着しやすくなります。
心理学ではこれを、ヨストの法則といいます。
つまり、同じ勉強を3時間行うのであれば、3時間ぶっ通しで行うよりも。1時間×3回に分けるほうが、記憶の定着率がいいのです。
「よし、今から3時間勉強するぞ」
「今日は絶対に10時間勉強するぞ」
このように意気込んでから勉強を始める人も少なくないと思います。
しかし、休憩はただサボっているのではなく、記憶の定着には不可欠です。
このことを理解し、ぜひ上手に休憩を入れていただければと思います。
20分学習、10分休憩がもっとも効率がいい?!
新しい情報を連続して覚えていこうとするときには、『20分集中、10分休憩』という学習法が、もっとも効率がいいそうです。
実は、これも心理学者のヨストが唱えている説です。
「30分のうち10分も休憩するの?」
「時間がもったいない!」
このように思う人もいると思いますので、なぜ同じ内容をぶっ続けで勉強すると勉強効率が下がるのかを説明していきます。
真ん中の学習はすっぽり抜けやすい
いきなりですが、次の単語を10秒間で覚え、10秒間が経ったらメモ用紙に書き出してみて下さい。
いかがでしたでしょうか。
『捕鯨』や『読書』、あるいは『冷蔵庫』、『渋谷駅』はきちんと覚えていても、『社会』や『冷水』『時計』は記憶が曖昧だったではないでしょうか。
このように並んだ単語を一気に覚えようとすると、たいていの人は、『捕鯨』と『渋谷駅』をよく覚えますが、『冷水』『時計』などの単語は忘れてしまいます。
なぜなら、最初と最後の情報が記憶に残りやすいからです。
このことは感覚的にも理解できると思います。
- 初恋の人は忘れられない
- ドラマの1話目や最終回は覚えているけど、間の回は殆ど覚えていない
- 最初に自己紹介した人は覚えているけど、3,4番目に自己紹介した人のことは覚えていない
これらの例も、最初と最後の情報が記憶に残りやすいことと関係があります。
これは、時間でも同じです。
2時間続けて勉強すると、最初の30分や最後の30分の勉強は鮮明に覚えているかもしれませんが、間の1時間の勉強はすっぽり抜け落ちてしまうかもしれません。
「20分勉強→10分休憩」を続けると、休憩の間に記憶が定着されやすくなり、記憶の抜け落ちが少なくなります。
休憩中は『目を閉じる』か『運動』をする
せっかくこまめに休憩をとっても、休憩中に勉強とは関係のない情報を大量に脳に詰め込んでいたら、記憶の定着率が低くなってしまいます。
例えば、勉強の休憩中にスマホをみるとします。
スマホは、SNSやネット検索、ゲームなど、脳に大量の情報を送り込む代表的なアイテムです。
勉強しても休憩中にスマホをみると、勉強とスマホの記憶が入り交じる『撹乱』という現象が起きてしまいます。
「じゃあ、勉強中はなにをすればいいの?」
という方におすすめなのが、『目を閉じる』と『運動』です。
目を閉じる
私達は、目を閉じて日常生活を送ることはほぼ不可能です。
それほど、視覚にたよった生活をしています。
目を開けている限り、常に膨大な情報が脳に送られ続けます。
目を閉じると、視覚からの新しい情報を処理する必要がなくなり、脳に余裕が生まれます。
すると、記憶を定着させる作業に集中することができ、記憶の定着率が上がると言われているのです。
メンタリストのDaigoさんが書いた、『超効率勉強法』(Gakken)では、以下の実験が紹介されています。
- 読書のあとにゲームをしていたグループより、目を閉じてボーッとしていたグループの方が、記憶の定着率が10%高くなった。
このように、勉強の間にスマホやテレビ、ゲームはNG。
せっかくの勉強を無駄にしないためにも、合間の時間こそ意識してみて下さい。
運動する
実は、運動と勉強はかなり相性がいいといえます。
ある研究によれば、5分ほど体を活発に動かすだけでも、子どもの集中力改善の効果が見られたそうです。
また、運動をすることで、すぐに記憶力があがることもわかっています。
勉強の合間に運動をすると、集中力改善と記憶力向上の2つの効果があるのです。
私は、勉強の間の時間を使って腹筋や腕立てふせなどの筋トレをしています。
週に2日は、ジムにいってランニングをするようにしていますが、運動をした後は頭がクリアになって、集中して作業をすることができると感じています。
運動不足解消にもなりますので、ぜひ勉強の間の時間は筋トレやランニングなどの運動をとりいれてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「2時間勉強するなら一気に勉強したい」
このような気持ちもわかりますが、きちんと記憶に定着させるためには、『間』が大切です。
「『20分勉強→10分休憩』では休憩時間が多い!」と感じることもあると思います。
その場合は、例えば以下のように勉強内容を変えながら勉強していくといいでしょう。
- 英単語を25分勉強する
- 5分間休憩する(目を閉じる)
- 長文問題を25分勉強する
- 5分間休憩する(運動する)
- 英単語を25分勉強する
・・・
教科や内容がガラッと変わるのであれば、このような『25分勉強→5分休憩』のインターバルでも記憶の定着はスムーズに行われると思います。
この『25分の集中と5分の休憩を繰り返す』というのは、ポモドーロ・テクニックと呼ばれる高い集中力を発揮し続けるための方法です。
記憶を定着させるためにも、集中力を持続させるためにも、どちらも『休憩』が大切であるということですね。
せっかく勉強した内容や、学んだことを無駄にしないためにも、ぜひ『急速』を意識してみていただけると、幸いです。
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