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【パブロフの犬】一瞬で集中モードに切り替える『条件反射法』3選

勉強の質を高める
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モードの切替は条件反射をつかう

無条件反射
・先天的に持っている反射行動
例)転びそうになったときに、手をつく
  熱いものに手を触れたとき、手を引っ込める

条件反射
・経験に基づき、後天的に獲得した反射行動
例)レモンを見ると、つばがでてくる

気持ちをパッと切り替えることは、簡単なことではありません。

  • 勉強をしなければいけないのに、いつまでもテレビを消せない
  • 昼休憩が終わったのに、なかなか仕事に集中できない

きちんと切り替えて、集中できることもあれば、うまく切り替えることができずに、時間を無駄にしてしまうこともあります。
しかし、『遊びモードから勉強(集中)モード』、あるいは『休憩モードから仕事(集中)モード』に上手に切り替えることができないと、時間効率や生産性の低い時間を過ごしてしまうことになります

モードの切替が難しいという話をしましたが、実は、一瞬でモードの切替を行うことができる方法があります

それが、条件反射を利用する方法です。

レモンを食べた経験がありますよね。
レモンが食べて酸っぱかったという経験があるからこそ、レモンを見ると、ついつばが出てきます。

これを条件反射といいます。

本記事では、条件反射の代表例であるパブロフの犬の内容の紹介と、一瞬でモードの切替を行う方法を紹介します。

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条件反射の代表例、パブロフの犬

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あなたは、「パブロフの犬」をご存知でしょうか。
ソ連(ロシア)の生理学者である、イワン・パブロフが行った条件反射に関する実験です。

内容は以下になります。

パブロフの犬の実験

  1. 犬にベルの音を聞かせます
  2. その後、犬にえさを与えます
  3. これらを何度も繰り返します
  4. すると、犬はベルの音を聞いただけで唾液を出すようになります

この実験のすごいところは、意識しなくても、唾液が自動的に分泌されるという点です。

何度も何度も同じ行動を繰り返すことで、脳が無意識的に反応するようになるのです。

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パブロフの犬になる3つのメリット

【パブロフの犬になる3つのメリット】
① 行動を習慣化しやすい
② 思考力(ワーキング・メモリ)を節約できる
③ 一瞬で集中モードに切り替えることができる

パブロフの犬の実験のように、何度も同じ行動を繰り返すことで、瞬間的に集中モードに切り替えることができるようになります。

それでは、条件反射を利用する3つのメリットをみていきましょう。

イチローから学ぶ、条件反射の3つのメリット

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イチロー選手が毎日決まった行動パターン、毎日決まった動作をしているのはご存知でしょうか。

イチロー選手は昼食は毎日同じカレーを食べます。
そして、同じルートを通って球場に行きます。
バッターボックスに入るまでの動作もいつも同じです。

実は、毎日決まった行動パターン、決まった動作を行うことで、大きく3つのメリットがあるのです

行動を習慣化しやすい

毎日同じ行動パターンを取ると、「〇〇したら、〇〇する」という条件反射(脳のクセ)がつきます。
一度クセが付いてしまえば、決まった行動の後に決まった行動を取らなければ、不快になるという性質を持っているので、「今日は練習やーめた」といったことがなくなります。

「勉強しようと思っても、やる気がおきない」
「勉強しなければいけないのに、テレビを消すことができない」

このような悩みがある人は多いと思います。
これらの悩みは、『習慣化』することで解消できます。

例えば、『夕食を食べたら勉強する』というのを習慣にすると、夕食を食べた後、脳は条件反射的に勉強モードに切り替わります。

すると、勉強しなければ不快になるので、毎日自然と勉強できるようになります。

このように、条件反射を活用すると、『行動を習慣化しやすい』というメリットがあります。

思考力(ワーキング・メモリ)を節約できる

一日は、選択の連続です。

  • 何時に起きるか
  • 何を食べるか
  • どこに行くか
  • 何をするか

先に顔を洗うか、歯磨きをするかなども選択に含まれます。

少し話が変わりますが、スティーブ・ジョブズなどの優秀な経営者は、重要な意思決定を朝にしているという有名な話があります。

なぜなら、人間の思考力は、選択を繰り返すうちに弱くなっていくからです
東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授は、次のように述べています。

「何かをする」ことを決める脳のエネルギー量はバカになりません。

何かを決めることは、脳に負荷をかける行為なのです。

選択の連続で疲れた脳では、「勉強しよう」という意志力を発揮することは難しくなります。
つまり、朝起きてから時間が経つにつれて、段々とラクな方ラクな方へと流されやすくなってしまうのです。

イチロー選手のように、昼は毎日同じカレーを食べ、毎日同じルートで球場に向かってなど、毎日決まった行動パターンを取ることで、意志力を節約することができます

例えば、「カレーを食べたら、球場に行く」という行為を繰り返していると、カレーを食べ終えた後、脳は「次は球場に行くんだ」と理解するようになります。
すると、意志力の消費を節約しながら、行動できるようになるというメリットがあるのです。

一瞬で集中モードに切り替えることができる

イチロー選手が打席で毎回行う、背筋を伸ばしてバッドを垂直に構え、左手を右腕に添えるポーズをご存知でしょうか。

よく、体育の授業で野球をしていたときに、みんなで真似をしたものです。

このポーズも、実は条件反射の役割をしています。
つまり、打席でこのポーズを取ることで、一気に集中モードに入ることができているのです。

イチロー選手が、好不調のムラが少なく、コンスタントにヒットを打ち続けることができるのも、このポーズをトリガーに集中モードに入れることが1つの要因であると思います。

これは、なにもプロだけが使えるテクニックではありません。
イチロー選手が打席で毎回同じポーズをとるように、勉強の前に毎回同じ行動、動作をすることで、スムーズに集中モードに入ることができるようになります

その動作・行動が、「次は勉強する時間だから集中モードにならないと」と脳のモード切替のスイッチとなるからです。

これが、条件反射の3つ目のメリットになります。

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一瞬で勉強モードに切り替える方法3選

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一瞬で勉強モードに切り替える方法3選
① 勉強服に着替える
② 耳栓をつける
③ 深呼吸をする

ここまでに、パブロフの犬のように、毎回同じ動作・作業を行うことで、条件反射を獲得するメリットは、以下の3つであると述べました。

  • 行動を習慣化しやすい
  • 思考力(ワーキング・メモリ)を節約できる
  • 一瞬で集中モードに切り替えることができる

次は、「〇〇したら、集中して勉強する」の〇〇の部分の東大院生おすすめの方法3選をご紹介します。

毎回勉強の前に同じ行動・動作を行うことによって、上記3つのメリットが生まれます。

それでは早速、みていきます。

1_勉強服に着替える

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勉強服という言葉を聞いたことがある人は少ないと思います。

しかし、服装を変えることによる効果はバカにできないものがあります。

例えば、睡眠に関してです。
寝る前にパジャマに着替える習慣があるかないかによって、睡眠の質が大きく変わってくるというデータがあるそうです。
これは、『パジャマを着る→寝る』という行為を何度も繰り返すことによって、パジャマを着ると自然と脳が睡眠モードに入ることが原因だそうです。

また、会社員の人がスーツを着て、会社に行くと自然に仕事モードに入ることができるのも、毎日同じ服装、同じ場所で仕事をしていることを脳が記憶しているからです。
「ネクタイを締めると、気が引きしまる」という人もよく見かけますね。

でも、パジャマやスーツ、作業着などは聞いたことがありますが、勉強服は聞いたことがないですよね。
なければ、勉強服を作ってしまいましょう

実は私も、勉強服を持っています
家の中でしか着用しない部屋着のようなものですが、毎日勉強の前に着替えることが習慣になっています。

長年続けてきたからか、あまり気乗りがしないときでも勉強服に着替えるだけで、自然と勉強モードに切り替わるのがわかります

もう一度いいますが、制服の効果はバカになりません。
ぜひ、勉強の条件反射のトリガーとして、検討してみて下さい。

2_耳栓をつける

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実は、東大生は耳栓をつけて勉強する人が多いです。
私は在学していた頃、ほとんど毎日図書館で勉強をしていましたが、耳栓やインナーイヤー型のイヤホン(イヤホンジャックはどこにもつながっていない)をつけている人をよく見かけました。

  • 車の音
  • 歩く靴音
  • 工事現場の音
  • 他人の話し声
  • ケータイの通知音

勉強中にこのような音が耳に入ってくると、どうしても気が散ってしまうことがありますよね

しかも、どれか1つでも気になってしまうと、100%勉強内容のみに集中して勉強をすることができなくなってしまいます

このような状況を改善してくれるのが、聴覚を塞ぐことです。
聴覚を塞ぐことによって、外界の雑音を排除し、勉強に集中することができます

さらに、「耳栓をつけたら、集中して勉強する」ことを何度も繰り返すと、耳栓をつけただけで脳が集中モードに入ることができます、

勉強の条件反射のトリガーとして、耳栓をつけるもおすすめです。

耳栓の有用性については、こちらでも詳しく紹介しています。

3_深呼吸をする

椅子の前に座り、鼻から息を目一杯吸って、口からゆっくりと息を吐き出しましょう。

『マンガでわかる自律神経の整え方』(イースト・ブレス)の監修をしている順天堂大学医学部の小林弘幸教授は、次のように述べています。

大きく息を吸うと、肺にたっぷり酸素が入って、それだけでも自律神経の安定に効果があります。

つまり、深呼吸には緊張を解きほぐすリラックス効果があるのです。

また、脳に酸素が十分に供給されていないと、頭はうまく働きません。
深呼吸は、脳に酸素をたっぷり届けるという、大切な役割も果たしています。

そのため、勉強前の深呼吸はとてもおすすめです。

ぜひ、勉強の条件反射のトリガーとして、深呼吸を入れてみて下さい。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

気持ちをパッと切り替えることは簡単なことではありません
「勉強、仕事をしたくない」気分のときもありますし、「ダラダラしていたい」気分のときもあります。

しかし、学生のころ、チャイムが鳴るとスッと授業モードになれたように。
あるいは、ネクタイを締めると、キュッと気が引き締まるように。

なにかをきっかけにして、一瞬で集中モードに切り替えることは可能です

その方法は、自分の中で「〇〇したら、〇〇する」というルールを決め、何度も繰り返すこと

私達の脳は、とても賢いです。
何度も繰り返すことで、トリガーとなる動作をしたら、脳が次の動作のモードに切り替わるようになります。

  • 「〇〇したら、集中して勉強する」
  • 「〇〇したら、集中して仕事をする」

このような行動を何度も繰り返すことで、以下の3つのメリットがあります。

【パブロフの犬になる3つのメリット】
① 行動を習慣化しやすい
 →「今日は勉強できなかった」がなくなる

② 思考力(ワーキング・メモリ)を節約できる
 →決定のたびに脳が疲労し、夕方頃から頭が全然働かないがなくなる

③ 一瞬で集中モードに切り替えることができる
 →「全然やる気が起きない」「集中できない」がなくなる

『やるべき行動の習慣化』『思考力の節約』『一瞬で集中モードに切り替える』
これらはどれも、毎日じわじわいい方向に作用します。

毎日少しずつ時間が節約され、毎日少しずつ集中力が増していきます。

やるか、やらないかでは、1年後に大きな差がつくでしょう

ぜひ、条件反射を活用し、「〇〇したら、〇〇する」を実践していただければ、幸いです

【くろまあくと著のおすすめ書籍】

参考文献

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